人気動物番組の「志村どうぶつ園」でおなじみのパン君。
志村けんとの仲睦まじい様子は一度は目にしたことがある人も多いはず。
しかし、大人のチンパンジーはそんなに可愛らしく、愛くるしい動物でもないようで・・・・・
チンパンジーの特徴と生態
チンパンジーはアフリカ大陸のセネガル、ウガンダ、コンゴ、タンザニアなどに生息しています。
主に樹上で生活しますが、地表に降りてくることもしばしば。
昼行性で、地上では四足歩行をして歩き回り、夜になると樹の上に巣をつくって休みます。
雑食性で、果実や花、種子、木の皮、葉などから昆虫やハチミツ、イノシシ、リスなどの小型の哺乳類まで、その食性は幅広く、時には小型の猿を集団で狩り、食べたりもします。
食性には地域変異があるようですが、私たちが動物園やテレビで見ているチンパンジーのように、木の棒を使ってアリ塚のアリを食べているだけではないようです。
大人のチンパンジーの性格は攻撃的で獰猛。
縄張り意識の強いチンパンジーは時に隣り合う集団同士で戦い、殺してしまうこともあるそう。
さらには「子殺し」といって、同じ集団の子供のチンパンジーを殺して食べてしまったり、隣の集団のチンパンジーの子供を殺して食べてしまったりすることもあるのだとか。(この行為がチンパンジーたちにとってどういう意味があるのかは明らかになっていないのだそうですが・・・)
チンパンジーの力
チンパンジーの力は一般的な大人の力よりもはるかに強いと言われています。
腕力に至ってはなんと6~10倍ほどもあるのだとか・・・・確かに毎日木にぶら下がったり、飛んだりしているのですから、当たり前と言えば当たり前のこと。
体重45kgのチンパンジーの握力は300~370kgで350kgほどの重さのものも軽々と持ち上げる腕力もあるのだそう。
65kgのチンパンジーに至っては、その握力が560kg!!
ちなみに人間の成人男性の平均握力は40~45kg、鍛えまくって出した記録も192kgが限界だそうで、本気で戦ったら、かなうわけがありません。
実際にあった怖い事件
人間がチンパンジーに襲われるという事件は実際に起こっています。
2006年にはマイクタイソンと対決したこともあるチンパンジーの「ブルーノ」がチンパンジーが脱走し、車で通りかかった男性たち2人を襲っています。
うち、保護区内の森に逃げ込んだ男性は、チンパンジーの集団に襲われ、手足の爪を剥がれたのち、顔面を食べらえて死亡。
もう一人の男性も指を6本ほど食いちぎられる大怪我をしています。
2009年にもアメリカで、飼っていたペットのチンパンジーに襲われて、顔面を剥がれた女性の事件がありました。
突如として檻を脱走し、飼い主である女性を襲ってきたと言います。
実際、この事件はチンパンジーに飲ませていた持病の薬の副作用という説が有力なようですが、いずれにしても、大人のチンパンジーは人間に対しても攻撃的だということがわかります。
そして、そのスイッチがいつ入るのかは、人間の私たちには予測できないようなのです。
チンパンジーのまとめ
子供の頃は可愛い側面を持つチンパンジーだが、大人になると攻撃的で獰猛な面が出る場合がある。
チンパンジーは同じ霊長類のサルを集団で狩りして食べる。
チンパンジーの腕力や握力は人間の6~10倍ほどもある。
チンパンジーが人間を襲った事件では、死亡例もある。
動物園で大人しく愛くるしい姿を見せてくれているチンパンジーですが、もしかしたらそんな動物園のチンパンジーたちも、今に見てろ!という思いを持っているのかも!?と思ってしまいます。
頂点を極めたような気でいる私たち人間は、もっともっと謙虚に、賢く生きなければいけないのではないかと思う次第でございます。
(ライター ナオ)