動物好きの子供たちに人気のテレビ番組、志村動物園。

志村園長に懐いていたパン君は賢くて可愛い子供のチンパンジーです。

ところがどっこい、残念ながら、大人になるとチンパンジーは豹変しちゃう!?

樹上生活を営むチンパンジー

チンパンジーはアフリカ大陸のセネガル、ウガンダ、コンゴ、タンザニアなどに生息しています。

主に樹上で生活しますが、地表に降りてくることもしばしば。

昼行性で、地上では四足歩行をして歩き回り、夜になると樹の上に巣をつくって休みます。

雑食性で、果実や花、種子、木の皮、葉などから昆虫やハチミツ、イノシシ、リスなどの小型の哺乳類まで、その食性は幅広く、時には小型の猿を集団で狩り、食べたりもします。

性格はとても獰猛で、攻撃的。食性は地域変異があるようですが、私たちが動物園やテレビで見ているチンパンジーのように、木の棒を使ってアリ塚のアリを食べているだけではないようです。

縄張り意識の強いチンパンジーは時に隣り合う集団同士で戦い、殺してしまうこともあるそう。

さらには「子殺し」といって、同じ集団の子供のチンパンジーを殺して食べてしまったり、隣の集団のチンパンジーの子供を殺して食べてしまったりすることもあるのだとか。

ただ、この行為がチンパンジーたちにとってどういう意味があるのかは明らかになっていないのだそう。

残酷なはなしですが、やっぱり人に一番近いと言われれば納得してしまいます。

 

ヒト科であるチンパンジーは霊長目の中では特に知能が発達しています。

道具を使った様々な行為はよく知られるところ。木の実を砕いて食べるなんてことはお茶の子さいさい。

獰猛な一面を持つチンパンジーの狩りは、集団で知能的に追い込む、どこか人間の狩りに似ています。

同じ霊長目の猿を狙って、捕った獲物を仲間で分け合う様子も、どこか人間的でゾクッとしてしまいます。

地上で生活するヒヒ

一方、ヒヒは地上で生活しています。

私たちが動物園などでよく目にするマントヒヒは西アフリカやサウジアラビアに生息していて、普段は草原や岩場にいます。

アフリカ大陸に生息しているヒヒはマントヒヒ以外のアヌビスヒヒやキイロヒヒ、ギニアヒヒ、チャクマヒヒなどです。

いずれも昼行性で食性は雑食で果実や葉、木の皮などを食べていますが、地域によっては昆虫や小さな哺乳類なども捕食するようです。

チンパンジーのような獰猛さはありませんが、縄張り内での権力闘争はあり、ボスのオスを決めるための激しい戦いが繰り広げられているようです。

 

アヌビスヒヒの敵はチーターやライオン、ヒョウなどで時にはチンパンジーに襲われることもあるようです。

地上戦ではヒョウにはかないませんが、アヌビスヒヒのオスには5㎝もする鋭い犬歯があるので、チンパンジーに対してはもちろん、時にはヒョウさえも倒してしまうこともあります。

ライオンに対しても一頭相手には何とかなっても、集団で狩りされてしまうと歯が立たないよう。

チンパンジーとヒヒの生息域

地上に降りてきたチンパンジーとヒヒの生息域は一部重なることがあります。

獰猛なチンパンジーと言えども、同じくらいの大きさのヒヒを襲うことはめったにないようですが、なわばりに侵入したり、エサが少ない時期には本気の争いになることもあるようです。

 

 

日常的には何となくお互いに牽制しながら、じゃれあいながら、遊んでいるようにも見えます。

チンパンジーの方が若干知恵が回るのか、石などを投げて喧嘩をしかけ、ヒヒが原始的な方法でチンパンジーに噛みついています。

これぐらいで済んでいる時は平和です。

チンパンジーとヒヒの縄張り争いのまとめ

いかにチンパンジーが最も人間に近いとはいえ、同じ仲間を殺してしまったり、子供を殺してしまったり・・・・私たち人間はもう少し賢く生きたいものですネ・・・。

(ライター ナオ)

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