霊長類の中でも最も人間に近いと言われている「チンパンジー」。
テレビ番組などでもその知能高さを披露することが多々ありますね。
今回はそんなチンパンジーについて、知能は具体的にどのくらいなのか?どんなことができるのか?と言う点に着目しながら、まとめていきたいと思います。
チンパンジーの生態
チンパンジーの生息地はセネガルからコンゴ民主共和国、ウガンダ、ルワンダ、タンザニアなどです。
大きさはオスで体長約85㎝、体重約40~60kg。
メスは体長約77㎝、体重約32~47kgです。
体重はともかく、体長は意外と小さい…?と思われるかもしれませんが、人間と同じように二本足で立ちあがった場合、身長は120~140㎝もあるんですよ。
人間より少し小柄で、体重は身長の割に重いという感じですね。
体重が重いのは、チンパンジーは人間に比べて筋繊維の密度が高く、筋肉量が多いからだと言われています。
そのため力も人間よりはるかに強く、握力は何と300kg!
成人男性の平均握力が40~50kgほどですから、比べ物にならない強さですね…。
丸腰で戦えば、人間なんてワンパンでやられますよ。
食性は雑食で、昆虫、果実、木の実、樹皮、花などを餌としています。
ちょっと驚かれるかもしれませんが、普通に肉も食べるので、他のサルやハイラックス、リスなどの小~中型哺乳類も捕食するんですよ。
人間も肉は大好きですから、人間に近いチンパンジーが肉を食べるのもおかしなことではないですね。
ただ…チンパンジーは共食いをすることでも有名です。
主に狙われるのは小さな幼獣で、これはオスが自らの遺伝子を継いだものをより多く残せるようにという戦略だという説もありますが、ハッキリとしたことは分かっていません。
なんとなく優しいイメージのある動物でしたが、印象がガラッと変わってしまいますね。
チンパンジーの知能はどのくらい?
チンパンジーは、人間で言えば4歳児程度の知能を持っていると言われています。
子供がいる人はよくわかるかと思いますが、4歳児って結構何でもできるんですよね。
やはり人間の一番近いと言われるだけあって、チンパンジーの知能は侮れません。
では、具体的にどんなことができるのか、というのを以下にまとめてみました。
- じゃんけん
- ジェスチャーによる意思疎通
- 簡単な道具を作り、使う
- 鍵の使い方を覚えて脱走する
- ゲームやパズルをクリアする
このように、チンパンジーはその高い知能を駆使して様々なことができるのです。
人間が進化したように、チンパンジーも今後更に知能を高めて進化していくかもしれませんね。
意外な凶暴性・攻撃性
非常に知能の高いチンパンジーですが、それは「=人に良く懐く、親しみやすい」と言うわけではありません。
じつはみなさんが良く知るほのぼのとしたイメージは、子供のチンパンジー限定のものなんですよ。
大人になると凶暴性が増し、先ほど少し触れたように子供を殺して共食いをしたりもします。
大人しくしていたと思ったら急に凶暴になって攻撃を仕掛けてくることもあり、しかも知能が高いので顔(特に目)や首などの急所を的確に狙ってきます。
実際に事故も多く起きており、チンパンジーに襲われて顔や体に大怪我を負ったり、命を落としてしまった人も。
いくら人間に近いと言っても、彼らは「ペット」ではなく「猛獣」。
知能が高いからと言って「話が通じる」相手ではないのです…。
チンパンジーについてのまとめ
チンパンジーは高い知能と身体能力を備えた生き物です。
もしも彼らがもう少し知恵を付けて、さらに数も多かったら…人間なんて簡単にやられてしまうかもしれません。
まさに「猿の惑星」のように、いつか地球がチンパンジーに支配されてしまう日が来てもおかしくはないですね。
(ライター もんぷち)