環形動物門ウミケムシ科の生物に「ウミケムシ」という海の生き物がいます。
これは海に生息している生物ですが、ケムシだけあってやはり普通の人間にとっては見た目がグロテスクな感じですね。
ただ、よく見ているとキラキラしていてカラブルで、意外に綺麗かもしれないという意見もありますが、みなさんはどう思われるでしょうか?また、毒なども持っているというから結構危険な生き物です。
このウミケムシは、いったいどのような生物なのでしょうか。
ウミケムシの生態について
ウミケムシは太平洋南西部やインド洋、日本では本州の中部以南に生息しています。
基本的に海の底にある砂に潜って生活していて、頭だけを砂から出しているときもあります。
夜になると海中をなかなかの速度で泳いでいます。
食べ物は肉食で、同じ多毛類のゴカイ、オキアミなどを食べています。
オキアミくらいだと丸飲みしてしまうこともあるそうです。
逆に捕食される天敵といえば、ウミケムシの毒針が刺さることがないエビやカニのような節足動物や、べラ類のような魚類です。
また、このウミケムシ、カレイや真鯛などを狙った投げ釣りをしているときにかかってしまうことがあります!ゴカイを食べるから、釣り餌でゴカイを使うとひっかかってしまうんですね。
また、水槽で他の生物を飼っていたら、水槽で繁殖していることもあるでそうです。
増殖のスピードも速いので、そんなことになった場合思わず「キモッ!」っとなっちゃいそうです嫌ですね。
ウミケムシの体長は5センチ~10センチほどで、体の色は肌色、ケムシだけあって側部に体毛があって、警戒しているときはこれが立っています。
また、この体毛に毒があって、つまり警戒しているときは「毒針」になるのです。
ということは、前述のように釣りでかかってしまったり水槽で大量繁殖してしまったら大変ですね。
ウミケムシに人間が素手で触れてしまうと、毒針の毛が刺さって毒が体内に入ってしまいます。
刺されるとその部分が赤く腫れて水泡となって、一週間くらいかゆみと痛みが続くそうです。
ということで、釣りなどでウミケムシがかかってしまった場合、ハリスを切って海に戻すようにして、素手で掴まないようにしましょう。
もっとも、見た目が気持ち悪いので素手で触ろうとする人もあまりいないかもしれませんね。
水槽に繁殖してしまったときの駆除方法ですが、ただ、ウミケムシは水槽内の環境を良くしてくれる大変優秀な「掃除屋」という面もあるということで、すこしの固体ではそのままにしていてうまく付き合っている人もいます。
この場合は、時間が経つと元の数になるまで半年から2年なので、残餌に注意して、競合相手のソコエビ、クモヒトデ等のプランクトンの導入して増殖のスピードを抑えることが可能です。プランクトンが繁殖・増殖を行うやがて競争しながら安定していきます。
全滅させるにはリセットしか方法はありません。
大幅に減らしたいときは、底の砂を真水で2度3度すすぐと、大半はなくなります。
毒針に刺されたらセロハンテープなどで素手で掴まないように毒針を抜いて、
流水で洗い流しましょう。
ウミケムシは食べられるのか?
世の中にはいろいろなゲテモノ食いというものがありますね。
ただ、多毛類のゴカイ系にも美味しいものがあるらしいです。
では、ゴカイと同じ仲間のウミケムシも食べられるのでしょうか?
これもゲテモノ食いのひとつでしょうが、ウミケムシを食べた人もいるそうです。
もちろん毒針の毛の処理が大変(ゴム手袋で抜いていく&加熱処理する等)な上、苦労して取り出した身を食べてみてもそれほど美味しくないんだとか。
ということで、やはりウミケムシの食料価値は低いとされています。
釣り人たちに嫌われているウミケムシ
海の毛虫、ウミケムシについてでした。
このウミケムシは、投げ釣り好きの人たちから嫌われ外道のトップともいわれています。
実際に釣りをしていて、こんなのが釣れたらやっぱり嫌ですねえ…。
ただ、ウミケムシも「海の掃除屋」という役割があるので、釣れてしまったら素手で触らずに
海に戻してあげましょう。
(ライター:nabex)