アカハライモリは、本州・四国・九州など広い範囲に生息する日本固有の両棲類です。
再生能力がある事でよく知られています。日本で「イモリ」と言えば、アカハライモリを指すことが多いです。
体も大きくないですし、飼えそうですよね。
思いきって飼ってみますか?
野生下でのイモリの生態
体長は10ほど。
メスのほうがやや大きく、腹以外の背中などは黒っぽい色です。
赤い部分が多いアカハライモリは人気があるみたいですね。
腹の赤色は毒をもつことの印。皮膚に毒腺を持っていす。
人体に影響を及ぼすほどではないようですが、アカハライモリに素手で触ったら水で手をよく洗いましょう。
イモリの産卵は4月から6月頃行われます。
イモリは夜行性ですが、産卵は日中でも観察できることがあるそう。
卵から孵化した幼生は、池の中で動物性プランクトンや他の両棲類の幼生や卵を食べ、秋頃になると変態し幼体になり、陸上で生活を始めます。
イモリはよく食べます。幼生時の共食い行動もあります。
また、変態するときに前脚から生えてくるのも特徴です。
カエルなど他の両棲類は後ろ足から生えてきますね。
性成熟までの3年ほどを地上で過ごします。
イモリは肉食なので、昆虫などを食べているようです。
夏になると池などの水が溜まったところで過ごし、冬は陸上で越冬するのが、彼らの生活サイクルのようです。
イモリは長寿です
成熟後少なくとも10年以上は生きています。
野生の場合はっきりした寿命が分かりにくいのですが、生物を飼うにあたり寿命は気になるところ。
長生きしてくれるであろう生物の方が、安心して飼うことができそうですね。
ある記録によると25年ほど生きたイモリもいるそうですよ。
イモリはどこにいるのか
アカハライモリは本州では珍しい動物ではありません。
野生の個体を見つけることも可能なようです。
水のあるところ、水田や池などを探すといるかも知れません。
必要な道具は軍手、蓋のある容器など。
ちなみに埼玉県では条例で採取が禁止されています。
北海道には基本的に生息しません。
個体数が著しく少ないわけでもないようですが、日本固有種ということ、ペットとして人気があることもあり環境省のレッドリストに入っています。
爬虫類・両棲類・蛇などを扱うペットショップで入手することも可能です。
価格は高くはありません。
むしろ安すぎるくらいです。
アカハライモリのために最低限準備するものは、蓋つきの水槽・水・陸
まず水槽(熱帯魚用などの初心者用の水槽セットが販売されています。濾過機やカルキ抜きなども入っている)です。
水は水道水です。
カルキを抜いてから入れます。
カルキ抜きがなければ、一晩汲み置いた水道水にします。
あればエアポンプも。
水を換える頻度を少なくできます。
水槽についた水垢も定期的に洗い流します。
陸を作ります。
石やレンガなどが良いようです。
水槽の底には、餌と間違えない程度に大きい石や流木を置いてみても良いようです。
数匹飼う場合、念のため水槽を分けるのがおすすめです。
イモリはよく逃げ出します。
習性として、狭いところに入り込むようです。
イモリを飼い続けたければ、逃げ出さないように工夫しましょう。
餌をあげる際や水の取り換え時は特に注意します。
イモリの最適温度は水温20度くらい、高温に弱い
おおよそ20度くらいに保ちます。
水槽に温度計を入れておくと便利ですよ。
高温には弱いので、真夏は要注意。気温が下がる冬は、ヒーターを入れましょう。
しかし温度が固定されるオートタイプのものだとイモリには高温すぎるので、温度調節ができるものにします。
あまり外気温が下がらない地域であれば、温熱シートを水槽の下に敷くのも良さそうです。
イモリは何を食べるか
餌は一週間に一度程度。様子を見ながらあげます。
人工のイモリ用の餌も売っています。
餌の食べ過ぎと、人工飼料の賞味期限にも注意。
冷凍で保存がきく赤虫なども食べます。
赤虫などを与える場合、水が汚れやすいのでよく注意します。
イモリは脱皮しますが、脱皮後の皮も食べます。
とにかくイモリは長生きする
滅多なことがない限り、長寿です。
水温は20度くらいが最適であることから分かるように、可愛いからといって撫ですぎるとあまりよくありません。
我々の体温は両棲類には高すぎます。
イモリについて
夜行性で餌の頻度も少なく、一人暮らしの会社員にも飼いやすい動物です。
しかし忙しない日常の中、餌の頻度が少ないとかえって忘れやすいこともあります。
具体的に「プラスティックごみの日にアカハラに餌をあげる」など決めておくとよいでしょう。
(ライター おもち)