家の庭や校庭などで、誰しも一度は目にしたことのある「ニホントカゲ」。

日本に生息する爬虫類の中ではポピュラーな種であり、男の子だったら捕まえて飼育したりしたこともあるかもしれませんね。

 

しかし、捕まえたニホントカゲはどのくらいの間飼育することができるのでしょうか?

爬虫類の寿命はそんなに長いイメージはありませんが、どうなのでしょう。

今回はそんなニホントカゲの生態や寿命などについて、詳しく見ていきたいと思います。

ニホントカゲの生態と寿命

ニホントカゲはその名の通り日本の固有種のトカゲであり、北海道から九州まで広く分布しています。

山地や野原など様々な場所に生息しており、人家の周辺にもよく出没しますね。

頭から尻尾まで含めた全長は約15~25㎝。

体色は褐色で、体の側面に太いラインが入っているのが特徴です。

 

ただし、幼体のうちは尻尾がとても鮮やかな青色をしており、メスは成長しても色がそのままのことが多くあります。

昔は、青い尻尾をしたトカゲとニホントカゲは、全く別の種類だと思っていました。

普通は身を守れない幼体やメスは地味で、オスが求愛色として派手な色をしている…というのが他の生き物に多いパターン。

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しかしトカゲの場合は尻尾を切って囮にすることができるので、より囮の効果が上がるように派手な色をしていると言われています。

日光浴が大好きで、主な活動時間帯は日中。

 

良く晴れた暖かい日などは、石や塀の上で日光浴をしているニホントカゲに出くわすことが多いです。

しかし、あんなにどこでも見られたニホントカゲも、近年では生息域の減少や環境の変化により数が減少してしまっているんだとか…。

 

我が家周辺ではまだまだ頻繁に出没しますが、それがいつまでも続いて欲しいものです。

そしてもしニホントカゲを飼育するならば、気になるのがその寿命。

 

ニホントカゲの平均寿命は飼育下で5~6年と言われていますが、中には10年以上生きる個体もいるようです。

その辺は個体そのものの生命力や、どれだけ適した環境を用意してあげられるかで変わってきます。

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寿命を延ばすニホントカゲの飼い方

上手く飼育すれば平均の約2倍も生きることができるニホントカゲ。

しかし想像よりもデリケートな生き物なので、ちょっとしたことがきっかけで命を落としてしまうことがあります。

食事量はほどほどに

可愛いからと言ってエサを与えすぎてしまうと、消化不良を起こしたり肥満になったりします。

餌は成体で週2回ほどを目安に与えましょう。

日光浴をさせる

ニホントカゲには日光浴が必須です。

かといって、一日中日当たりの良い場所にケージを置いておくのもあまり良くありません。

その都度日の当たる場所にケージを移動するか、もしくはバスキングライトを設置して適度な日光浴をさせてあげましょう。

かまい過ぎない

ついつい触ったりじっと眺めたりしたくなりますが、それはニホントカゲにとっては大きなストレスになってしまいます。

ストレスが溜まると、餌を食べなくなってしまうことも。

ニホントカゲは餓死するまで拒食を続けることもあるので、できるだけかまわずにそっとしておいてあげましょう。

冬眠について

自然界では当然、寒くなってくると冬眠をします。

飼育下でも冬眠をさせたほうが寿命が延びると言われているので、できるだけ冬眠させた方がいいでしょう。

 

しかし例外として、幼体の場合は冬眠させた場合の生存率が低くなります。

初めての冬はヒーターなどを利用して冬眠させずに飼育することをおすすめします。

脱皮時のトラブル

脱皮中または脱皮直後というのは皮膚がまだ柔らかく防御力が弱いです。

そのため細菌感染を起こしやすいので、脱皮の前後にはケージ内を清潔にし、温度や湿度などを適切に保っておきましょう。

 

また、脱皮不全は残った部分が壊死してしまったり、最悪の場合命を落とすことも。

湿度を上げたり温浴して残った皮をふやかすなどして、脱皮残りが無いようにしてあげましょう。

ニホントカゲの寿命についてのまとめ

とても身近なニホントカゲですが、じっくり観察や飼育をしてみるととても魅力にあふれているトカゲです。

外国産のトカゲも大きくてかっこよくてステキですが、日本の野生種も決して負けていないことを、もっと多くの人に知ってもらいたいですね。

(ライター もんぷち)

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