道路や花壇、植木鉢の下などでよく見かける「ミミズ」
うねうねしていてちょっと気持ち悪いけど、なんか憎めないミミズ達。
そんなミミズが”鳴く”と言われています!
本当なのか?嘘なのか?
ミミズの鳴き声について調査してみました。
そもそも「ミミズ」とは?
「ミミズ(蚯蚓)」(英名・Earthworm)は、環形動物門(Annelida)貧毛綱(Oligochaeta)に属する動物です。
ミミズは、北海道から本州、・四国・九州・南西諸島まで、日本全国に生息しています。
ニュージーランドやアメリカ・アフリカなどの海外でも多く生息しています。
畑や田んぼ、石の下などで一年中見られます。
ミミズは、水分を含んだ土が大好きです。
基本的にミミズは土で生活しますが、ミミズのなかには水の中で生活するイトミミズやミズミミズ、アブラミミズなどもいます。
珍しいミミズでは、発光することのできるホタルミミズもいます。
ミミズの名前の由来は、ミミズには目がないという事から、「目がない」から「目が見えず」、「目見えず」、「メメズ」、「ミミズ」と言うようになったと言われています。
「ミミズ」の生態
ミミズの大きさは、ミリ単位の小さいサイズから、数十cm以上の大きなサイズまで様々です。
日本でも生息しているシーボルトミミズは45cm、ハッタミミズは60cmの大きなサイズです。
アフリカやオーストラリアには、2m~3m以上の大きさの世界最大のミミズがいます。
ミミズは、手足・頭・目が体の表になく、紐のような形をしています。
体の先端には口があり、後ろには肛門があります。
実はミミズには、小さな目が複数あると確認されています。
体からは頑丈な剛毛が生えていて、この毛でミミズが動く事が出来ます。
ミミズの体の色は、暗赤色・褐色・暗桃色です。
ミミズの種類によりますが、基本的にミミズの寿命は1年です。
5年以上生きるつわものもいるそうです。
ミミズはオスとメスの両方の特徴を持つ雌雄同体です。
ですが、ミミズは1匹だけで卵を産むことは出来ないので、2匹で交尾しなくてはいけません。
「ミミズ」と人間の繋がり
まず、ミミズと人間の身体の作りはとっても似ているんです!
ミミズは人間と同じ臓器をほぼ持っていることがわかっています。
次にミミズは、人間にとっての”お薬”なんです!
ミミズは昔から、痛みと熱によく効く「解熱鎮痛剤」として使われてきました。
痔や火傷にも効くそうです。
日本薬局方でも認められており、現在も漢方薬局で取り扱いがあります。
外国の方ではミミズを野菜と煮て食べたりしているようです。
飢饉の時や餓死する前などに食されていて、とても栄養価が高いと言われています。
ミミズと人間には深い繋がりがあるんですね。
「ミミズ」の鳴き声
気温が温かくなってきた時期、田んぼなどから聞こえてくる「ジージージー」「ジーーー」の音。
音のするほうを見てみると・・・ミミズ発見!
みなさんがミミズの鳴き声と言っている音です。
「ミミズ」って本当に鳴くの?
俳句の秋の季語にもなっている「ミミズ鳴く」。
本当にミミズは鳴くのでしょうか?
ミミズの鳴き声と言われる「ジージージー」「ジーーー」の音の正体はなんと、昆虫の”ケラ”の鳴き声なんです!
コオロギに近い昆虫のケラは、晩春から初夏にかけてよく鳴きます。
「ジーー」と鳴き止んだあとに、耳鳴りのような音が耳に残る鳴き声は、キリギリスの仲間の”クビキリギス”の鳴き声だと言われています。
実はミミズには発声するための器官がないので、鳴く事ができません。
ケラはミミズと同じでジメジメとした土中を好んでいるので、「ジージージー」「ジーーー」の音の正体を確かめる時、音のする場所には必ずミミズが現れていました。
そのことから、ケラの鳴き声がミミズの鳴き声だと、昔から間違われていたそうですよ。
(ライター 雲呑)
■ ジャンボタニシ「スクミリンゴガイ」って食べられるけど害がある?