みなさんは「カモノハシ」という動物を知っていますか?
それなりに有名な動物なので、その姿を知っている人も多いのではないでしょうか。
どの動物にも似ているようで似ていない、不思議な見た目をしている動物です。
ポケモンでもカモノハシをモデルにしたやつがいますよね。
鳥のようでもあるし、カワウソやビーバーなどの水辺の哺乳類のようでもあるし、果たしてその正体とは?
謎に包まれたカモノハシの生態を、詳しく見ていきましょう。
カモノハシってどんな動物?
カモノハシはオーストラリアの川や湖など淡水の水辺に生息しています。
体長は50cm~60cm程、体重は1kg~3kg。
なんだかもう少し大きいイメージがありましたけど、意外と小柄なんですね。
外見は大きなくちばしに水かきのある手足、平べったい尻尾とかなり独特な風貌をしています。
くちばしや水かきから、一瞬「鳥の仲間なのかな?」と思いがちですが、カモノハシは哺乳類です。
あまりにも特殊な姿をしているため、こんな話しも残っています。
昔、オーストラリアからイギリスにカモノハシの剥製が渡った時、いろいろな動物をつなぎ合わせた加工品の剥製であると疑われたそうです。
しかしどんなに観察しても縫い目や継ぎ目などは見つからず、最終的には解剖までしてカモノハシという動物の存在が立証されたと言われています。
確かに、何も知らずに初めて見たら、疑っちゃっても仕方がない気がしますね。
知られざるカモノハシの不思議
カモノハシは見た目だけではなく、その生態も特殊です。
哺乳類でありながら卵を産む
カモノハシが哺乳類でありながら卵を産むのは、有名な話ですね。
卵から生まれた赤ちゃんは2cmほどの大きさで、母親のお腹から汗のようににじみ出る母乳を飲んで育ちます。
2cmってかなり小さいですけど、卵から生まれることを考えたらそんなに不思議ではないですね。
目を閉じて泳ぐ
水辺の生き物なのに、水の中で目を開けられないの?とびっくりされるかもしれません。
しかし、カモノハシは目よりももっと便利な能力を持っているのです。
くちばしの先にある神経で、生き物の筋肉から出る微量な電気を捉え、頭の中で映像として映し出せるというのです。高性能すぎる!
古代から変わらない姿
実はカモノハシ、「生きた化石」と呼ばれているのです。
大昔からその姿を変えておらず、恐竜の栄えた時代から存在していたという説もあります。
いろいろな遺伝子
カモノハシは哺乳類という分類ですが、遺伝子を調べたところ鳥類、哺乳類、爬虫類の遺伝子を寄せ集めたような遺伝子であることがわかったそうです。
これを聞くと、あの不思議な見た目もなんだか納得できるような気がしてきます。
毒を持っている
カモノハシのオスは、毒まで持っているのです。
後ろ足のかかとに毒針を持っており、その毒の強さは小動物を殺すには十分なほどだと言われています。
人がこの毒にやられても死ぬことはないようですが、強い痛みが数か月続くという何とも恐ろしい毒なのです。
意外なあいつがカモノハシの仲間
カモノハシはかなり特殊な生き物なので、仲間などいないのかと思いきや、実は似たような生き物が存在します。
それが「ハリモグラ」。
その名の通りハリネズミとモグラを足したような動物です。
ハリモグラは「カモノハシ目」の仲間であり、カモノハシと同様に卵を産む哺乳類です。
(ハリモグラは、ハリモグラとミユビハリモグラの2種類がいます。)
見た目は全く違いますが、こんな意外な仲間がいたのですね。
カモノハシのまとめ
カモノハシは知れば知るほど不思議な生き物です。
ぜひ一度この目で見てみたいのですが、残念ながら日本では現在に至るまで一度も飼育されたことがないのです。
見るためにははるばるオーストラリアまで出かけないといけないということですね。
いつかは日本の動物園や水族館でも見られるようになったらいいのになと思います。
(ライター名 もんぷち)