ホオズキカメムシは農作物への問題を起こす害虫として知られていますが、他にも特徴の多いカメムシです。

状況に応じた集団行動を取るなど、面白い性質があります。外見も特徴的なので見分けが簡単にできるカメムシです。

ホオズキカメムシの生態

日本中で広く生息し、主に4月ころから食草であるホオズキなどの上に現れ始めます。

集団を作って生活することが分かっており、その行動の研究がされています。

 

ヘリカメムシの仲間であるためホオズキヘリカメムシと呼ばれることもあるようです。

ホオズキが名前の一部にありますが、ホオズキ以外にも多くのナス科の植物が食草です。

食性と被害を受ける植物

ホオズキは観賞用から食用まで色んな用法で様々な品種が栽培されています。

食用の品種と観賞用とは分ける必要があります。ホオズキは薬用としても知られており、食べることでお腹を下すこともあります。

 

弱い毒性を持っており、食べても苦味があるものが多いため、食用にするには専用の品種を選ぶことになります。

野生でもホオズキはありますが、栽培しているホオズキにホオズキカメムシがやってくると荒らされてしまうという被害が発生します。

 

他にはナスやトマト、サツマイモもホオズキカメムシによる被害を受ける可能性があります。

こうして様々な作物に食害を起こすことから農業害虫として警戒されています。

大量のホオズキカメムシに養分を吸い取られてしまうと作物の成長が阻害されてしまうため対策をする必要が出てきます。

ゴツゴツした体で後ろ脚が発達している

ホオズキカメムシの体色は地味です。

若干の濃淡や模様はあるものの全体が黒褐色をしています。

 

しかし肩の部分の盛り上がり、体毛が密に生えているなど、近くで見てみるといかつい体をしているのが分かります。

特に後ろ脚の、人間で言う太もも部分が非常に発達しています。

しかし大きさはそれほどでもなく1センチ強で、頭部も小さめのカメムシです。

幼虫期は仲間を集めるように行動する

幼虫期には特に集団性を示します。

この性質を確認するために実験も行われました。

 

それによると、バラバラに配置されたホオズキカメムシの幼虫は動き回って仲間を見つけると集団行動を始めるということが確認されています。

そして、その集団に気づいた別の個体が集まってくることで徐々に大きな集団を形成していきます。

 

しかも互いに背中合わせになるというフォーメーションまで決まっています。

さらに驚くことに、天敵であるテントウムシがやってくると一度解散をします。

これは局所的に獲物を探索し始めるテントウムシの行動を本能的に理解していると考えられています。

成虫期は一夫多妻の集団を形成

成虫になるとオス同士は集団行動をしなくなります。

オスは縄張りを作ることで内部にメスを取り込み別のオスが侵入しないようにします。

 

ここで多数のメスと交尾をして自分の遺伝子を残そうとしているのです。

メスにもこれに連動した動きが見られます。産卵の際には縄張り外の葉に移動するというものです。そして産卵後には再び帰ってきます。

 

ある縄張り内に別のオスが侵入してくると主であるオスとの戦いが始まります。

まるでライオンのような縄張り意識です。ここで、発達した後ろ脚の出番です。

攻撃方法として、後ろ脚で挟んで相手の体を締め付けます。葉の上から落とすなどして相手を追い出そうとします。

ホオズキカメムシは食害を起こすほか集団性を持つ特徴がある

ホオズキカメムシの集団行動を観察することができれば面白いかもしれません。

しかし栽培している食物に付いていた場合には繁殖しないよう取り除かなければなりません。

(ライター yuki_1)