知る人ぞ知る北海道のサッカーチーム、コンサドーレのユニフォームか!!と思わず叫んでしまいそうになる赤と黒のストライプがとってもオシャレなカメムシ。

しかも腹面はドット柄ときているのだからお洒落上級者!

今回はそんなアカスジカメムシの特徴や見分け方について詳しくお話します。

アカスジカメムシの特徴

アカスジカメムシはカメムシ目カメムシ科クロカメムシ亜科に分類されるカメムシで日本では北海道、本州、四国、九州、南西諸島に分布しています。

体長は9~12㎜で黒地に赤い縦条が美しく、赤い縦条は濃淡と幅に個体差が見られます。腹面は赤と黒の斑模様をしています。

赤と黒のはっきりした模様は警戒色で鳥からの捕食を逃れやすいようになっていて実際他のカメムシ同様の悪臭を腹面の臭腺から放ちます。

ただし、アカスジカメムシの記述に関しては全く臭くないとか良い香りがしたと書いている人もいて、それは感じ方の違いなのか、それとも臭いを発する強弱によるものなのか・・・。

エサは幼虫も成虫もセリ科の植物のセリ、ヤブジラミ、シシウド、ニンジンの花の蜜や種子の汁。

アカスジカメムシの脱皮と幼虫

カメムシの幼虫は5回脱皮し、最後の脱皮で成虫になりますが、それまでの幼虫は成虫とはまるで違う生きものかのような模様をしていることも多くあります。

アカスジカメムシの場合も1齢虫は背面上部が黒色で後は茶褐色、縁周りは黒と茶の縞模様で縁取り。アカスジカメムシの片鱗を思わせるのは縁取りの模様ぐらいでしょうか。

2齢虫になるとさらにアカスジカメムシらしくなくなり全身は黒一色になります。

3齢虫でようやく黒とオレンジの縞模様の片鱗が現れ、4~5齢虫ではほぼアカスジカメムシとわかる模様になります。

 

5齢虫では翅芽が大ききなりはっきりとしてきますが、もう一度最後の脱皮をして成虫になる時には小楯板に隠れて見えなくなります。

また通常カメムシの成虫の臭腺は腹側にありますが、幼虫の時は背側にあります。

発生時期は5~10月です。

アカスジキンカメムシとアカスジカメムシの見分け方

アカスジキンカメムシは名前がアカスジカメムシに似ていますが実物は分類されている科も模様も全く違うカメムシです。

アカスジカメムシがカメムシ科クロカメムシ亜科に分類されるのに対しアカスジキンカメムシはキンカメムシ科に分類されます。

分布も本州、四国、九州にかけてで北海道や沖縄には分布していません。樹上性が強く、自然林のある公園などに生息しています。

 

体長は17~20㎜。成虫は緑色の体色に赤い帯模様がとても綺麗ですがこれは個体によって変異があり、地色にも変異があります。

コガネムシに似た平べったい体の形をしており、カメムシ特有の臭いもとても弱く、何より模様が美しいことから人気のあるカメムシでもあります。

 

幼虫は2齢虫までは赤と黒の模様でまるでテントウムシのような模様をしています。

その後3~4齢虫の腹背部の模様が人の笑ったような顔になり、金属光沢の黒っぽい銅色で真っ白な模様が入ります。

 

エサは幼虫、成虫共にキブシ、ヤシャブシ、ハンノキ、スギ、ヒノキ、サワラ、シキミ、フジ、ニガキ、カラスザンショウ、ミズキなどの広葉樹の葉や果実の汁です。

アカスジカメムシとの見分け方は体色。体長もアカスジキンカメムシの方が大きめで、名前は似ていますが見分けるのはとても簡単です。

アカスジカメムシのまとめ

アカスジカメムシはカメムシ目カメムシ科クロカメムシ亜科に分類されるカメムシで日本では北海道、本州、四国、九州、南西諸島に分布している。

体長は9~12㎜で黒地に赤い縦条が美しく、赤い縦条は濃淡と幅に個体差がある。

アカスジカメムシとの見分け方は体色と体長。アカスジキンカメムシの方が大きめで模様は両者全く違う。

(ライター ナオ)