コガタスズメバチは名前の通りスズメバチの1種です。

オオスズメバチと似ているため間違われることが多いですが、生態やその他いくつかの特徴を押さえることで見分けることが可能です。

コガタスズメバチは小型ではない

いかにも小さそうな名前ですが、実際にはそれほど小さなハチと言うわけでもありません。

スズメバチに分類されるハチの中でも中くらいの大きさです。

「コガタスズメバチ」と名付けられた理由はやはりオオスズメバチと似ているからです。

オオスズメバチと似ているがこれよりは小さなハチということです。

 

オオスズメバチであれば女王バチが40㎜を超え、働きバチでも30㎜から40㎜ほどの大きさに成長します。

コガタスズメバチの場合女王バチでも30㎜、働きバチではそれ以下の大きさです。

このようにサイズの違いで両者を見分けることが可能ですが、個体差があるため判別が困難なこともあります。

性格の違いはどうか

では行動を見てみてオオスズメバチと見分けることは可能でしょうか。

これも微妙なところで、攻撃性の違いはありますが明確な見分けをするにはじっくり観察する必要があります。

コガタスズメバチの場合オオスズメバチより攻撃性は低く巣に対して直接刺激を与えるなどしなければそれほど襲われることもありません。

しかし巣の存在に気が付かず刺激してしまいケガをするケースがあります。

また、時期によってはストレスが溜まっていることがあり近づくだけで威嚇されることもあるようです。

巣の違いで見分ける

一番正確な見分け方は巣を見ることです。

オオスズメバチとコガタスズメバチでは巣を作る場所や形状に大きな違いがあります。

 

特にコガタスズメバチの巣は特徴のある形をしていて分かりやすいです。

基本的に、巣の全体が見えているかどうか、そしてぶら下がるように作られているかという点で判別していきます。

 

コガタスズメバチの巣は木の下や軒下にぶら下げて作られることが多いです。

一方オオスズメバチは巣を隠すように土の中などに作るので一部しか見えないことが多いです。

コガタスズメバチの巣の特徴

コガタスズメバチの巣は徳利を逆さにした形をしています。

巣を作る段階に応じて形状は変化するため、実際は初期段階でしかこの形状は確認できません。

 

働きバチが羽化するまでは徳利の形を保ちますが、羽化後は徳利の首の部分が破られてボール状になります。

この巣の形状はトックリバチの作る巣と似ているので、これはこれで紛らわしいことになっています。

トックリバチと間違えたとしてもこちらの方が大人しい性格なのであまり危険ではありません。

具体的な営巣方法

巣を作るのは女王バチ一匹です。そのため巣の形成には長い期間を要します。

葉の多い庭木によく作られます。まず外壁から作り初期段階で徳利型になります。

 

その後働きバチが羽化するまでは見た目に変化はなく、しばらくそのままの状態が続きます。

そして羽化後、徳利の首の部分を壊して内部の増築が始まります。

 

外側も、出入口の穴を多くようにして何層にも増築されていきます。

そのため初期段階では穴から様子を見ることも可能ですが、増築されて出入口の場所が変わると中が見えなくなります。

そうして巣の模様も変化し、形もいびつになってきます。

生息場所や食性について

日本でも広く生息しています。都会でも比較的多く存在する種でありそれに伴って事後件数も多くなっています。

自分より小さめの虫を捕食するため、基本的には花で待ち構えてハナバチを襲って食料にしています。

コガタスズメバチは巣が特徴的なオオスズメバチに似たハチ

オオスズメバチに似ていることから必要以上に身構えてしまいますが、巣があれば形状を見ることで判別ができます。

大きさにもほとんどの場合違いが見られるので20㎜から30㎜程度のものであればコガタスズメバチと判断することもできます。

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