ツヤアオカメムシというカメムシをご存知でしょうか?
艶があって、緑色のカメムシ・・・そうその通り!
今回はそんな艶があって緑色のツヤアオカメムシについて詳しくお話ししていきます。
ツヤアオカメムシの特徴
ツヤアオカメムシはカメムシ科に分類され、本州、四国、九州、沖縄に分布しています。もともとは南方系のカメムシでしたが気候の変化と共に分布域が北上しています。
森林やその周辺に生息していて、キリやクワ、スギなどの樹上にいることも多いようです。
体長は14~17㎜で艶のある鮮やかな緑色をしたカメムシで体形は丸みを帯び、体には小さい点刻があります。
昼行性で昼は大人しく葉や果実にとまっています。触角の第3.4節の先端には黒色部があります。
エサは桃、ウメ、柿、ビワ、ナシ、ミカンなどほとんどの果樹で、群集性があるので大発生するとかんきつ類などに大きな被害を与えることが知られています。
吸汁された果実は表面が凸凹になり、商品価値がなくなっていまいます。
幼虫は主にスギ、ヒノキの休暇をエサに死、越冬は成虫で行います。越冬場所は常緑広葉樹林内の樹皮下などで、特にミズキ、クマノミズキなどを好んでいるようです。
普通種なのですが緑の多い春から夏の時期には見つけにくくなり、秋になり緑が少なくなると見つけやすくなります。
アオクサカメムシとの見分け方
アオクサカメムシはツヤアオカメムシと同じカメムシ科に分類され北海道から沖縄まで広く分布しています。
体長は12~17㎜で光沢尾無い緑色の綺麗なカメムシです。
体型は丸みを帯び、体色や波音に遺伝的な個体差があるものもいます。
色彩は大きく4つの型に分けられ、全体緑色の基本型が一番多く。
頭部と前胸背前半部が黄色い黄帯型、全体黄色の無紋型、黄色い体に9個の緑色紋がある緑紋型。
発生は7~10月で年に2~3回発生します。昼行性ですが灯火にも飛来します。
多色性でイネ科、マメ科、キク科の植物や野菜や果物に被害を与える害虫でもあり、特にマメ科の大豆に大きな被害を与えることがあります。
ミナミアオカメムシやツヤアオカメムシとよく似ていて、ミナミアオカメムシと同じ生息地のものは交雑が認められていて紛らわしい個体も多いそうです。
ツヤアオカメムシとは体色の艶の有無で見分けることができます。いずれの型タイプもカメムシには光沢や艶はありません。
また小楯板に3つの淡黄色の斑紋があり、触角の先端が白くなっているのがアオクサカメムシです。
ミナミアオカメムシとの見分け方
ミナミアオカメムシはカメムシ科に分類され、本州南部、熱帯地方等温かい場所に広く分布し、イネの害虫として知られています。
幼虫の時は赤、白、黒の柄が見られ、成虫になると全身が緑色になりますが体色は他に多くの色彩が確認されています。
体長は10㎜ほど。成虫で越冬し、春になると活動して春から秋にかけて様々な商物の子実を吸汁します。
幼虫の期間は30日前後で孵化直後は淡黄色、その後黒色や緑色、稀に赤色もありますが共通するのは背に白色の斑点を持っていることです。
成虫は羽化後20日前後で産卵を始め、成虫である期間は平均40日前後。
ミナミアオカメムシもまた艶の無い緑色をしています。アオクサカメムシより若干細長い体つきをしており、小楯板には3つの薄い小斑紋があります。
触角は第3,4,5節が褐色になっているので触角の色で見分けることができます。
ツヤアオカメムシのまとめ
ツヤアオカメムシはカメムシ科に分類され、本州、四国、九州、沖縄に分布
体長は14~17㎜で艶のある鮮やかな緑色をしたカメムシで体形は丸みを帯び、体には小さい点刻がある。
アオクサカメムシとはツヤアオカメムシとの見分け方は体色の光沢の有無と小楯板の3つの淡黄色の斑紋の有無、触角の先端の特徴。
ミナミアオカメムシとツヤアオカメムシとの見分け方も体型の細さに加え体色の光沢の有無と小楯板の斑紋、触角の色で見分けることができる。
(ライター ナオ)