ハラヒレホレハレ、ではなくホシハラビロヘリカメムシ。

とても言いにくいカメムシですが、今回はそんなハラヒレホレハレについて!?詳しくお話しします。

ホシハラビロヘリカメムシの特徴

ホシハラビロヘリカメムシはカメムシ目カメムシ亜目ヘリカメムシ科に分類され、北海道、本州、四国、九州に分布し、海岸から平地、都市周辺にも広く生息しています。

体長は12~15㎜、褐色で背面に一対の黒い点があるのが特徴です。腹部側面には不明瞭な縞模様があります。

 

触角の第1節は細長く、第2節と第3節は円筒形です。

エサはマメ科の植物で、特にクズを好みますがダイズなど豆類の害虫としても知られています。

 

発生時期は4~10月で、成虫で越冬します。

幼虫は明るい黄緑色で腹部が幅広く丸みを帯びています。

ハラビロヘリカメムシ

ハラビロヘリカメムシはホシハラビロヘリカメムシによく似ていると言われるカメムシで、名前の通り前翅の1対の黒斑の色が濃い傾向にあるようですが、色には個体変異があります。

 

一番確かなのは触角第1節の長さで、ホシハラビロカメムシの触角第1節は複眼を含めた頭幅よりも長いのですが、ハラビロヘリカメムシの触角第1節は複眼を含めた頭幅とほぼ同じ長さです。

「ホシ」のあるカメムシとホシハラビロヘリカメムシの見分け方

ホシハラビロヘリカメムシにある「ホシ」をもつカメムシは意外に多く、ホシカメムシ科のカメムシやオオホシカメムシ科のカメムシ等、種類も多岐にわたっています。

そんな「ホシ」と名前のつくカメムシとホシハラビロヘリカメムシを比べてみました。

ヨツボシカメムシ

ヨツボシカメムシは北海道から九州にかけて分布しているカメムシで、体長は12~14㎜。緑色から黄色を帯びた淡褐色のカメムシです。

腹面は黄白色で和名のヨツボシは胸部前縁に4個の小さな白色点があることに由来します。

 

フジ、クズ、ダイズ、クララなどマメ科植物の汁を吸います。

ヨツボシカメムシとホシハラビロヘリカメムシはホシの位置が違う為すぐに見分けがつきます。

ニセヨツボシカメムシ

ニセヨツボシカメムシはヨツボシカメムシとよく似ているカメムシですが触覚や腹部の色彩などで見分けることができるのだそう。

生態や国内での分布域については詳しいことはわかっていないのだとか。

ニセヨツボシカメムシとホシハラビロヘリカメムシもホシの位置が違う為すぐに見分けがつきます。

ヨツボシヒョウタンナガカメムシ

ヨツボシヒョウタンナガカメムシは体長6~7㎜の小さいカメムシで、胸部にくびれがあり、虫全体がヒョウタン型に見えることから名前が付けられました。

ヨツボシヒョウタンナガカメムシは前肢腿節が太いのが特徴でイネ科の植物を吸汁します。

ヨツボシヒョウタンナガカメムシとホシハラビロヘリカメムシは体型が違うのですぐに見分けがつきます。

ヒメホシカメムシ

ヒメホシカメムシは本州から南西諸島にかけて広く分布しているカメムシで体長は12㎜程。赤と黒の模様があり、体色はくすんだ赤色で前翅革質部中央付近に黒い黒紋、先端付近にも黒紋があります。

 

幼虫も成虫もシイ、アカメガシワ、クワなどの花や実をエサとしています。

ヒメホシカメムシとホシハラビロヘリカメムシは体型、体色、ホシの大きさなどが違うので見分け方は簡単です。

アカヒメホシカメムシ

アカヒメホシカメムシは石垣島、西表島、与那国縞に生息している星カメムシの一種で体長は12㎜程。トウダイグサの花や実を好みます。

ヒメホシカメムシよりも体色が鮮やかな赤色で前翅革質部中央にある黒紋の形状は個体差があり個体差が出現します。

アカヒメホシカメムシとホハラビロヘリカメムシはヒメホシカメムシと同じく体型、体色、ホシの大きさなどですぐに見分けることができます。

オオホシカメムシ

オオホシカメムシは本州から沖縄に分布している体長15~19㎜のカメムシで、体色は赤褐色、上翅中央に1対の黒紋を持ち、上翅の下部は黒く、細長いカメムシです。ヒメカメムシと似ていますが、オオホシカメムシの方が大きいのが特徴。

オオホシカメムシとホハラビロヘリカメムシはヒメホシカメムシと同じく体長、体型、体色、ホシの大きさなどですぐに見分けることができます。

(ライター ナオ)