「ヒシバッタ」って知っていますか?
ヒシバッタはバッタではなく、バッタに似た昆虫になります。
ちょっとややこしいですが、今回はそんなヒシバッタに注目してみました。
ヒシバッタの特徴と見分け方について、ヒシバッタの生態と共に詳しく紹介していきたいと思います。
ヒシバッタとは?
「ヒシバッタ(菱蝗)」とは、直翅目ヒシバッタ科の昆虫です。
日本全国で見ることができ、朝鮮半島や中国、シベリアなどにも分布しています。
ヒシバッタ科には約650種確認されていて、そのなかで日本で見られるヒシバッタは20種類ぐらいです。
日本に生息するヒシバッタ科の主な種類
トゲヒシバッタ(北海道~沖縄)
ヒシバッタ(北海道~九州)
ハネナガヒシバッタ(本州~九州)
ナガレトゲヒシバッタ・イボトゲヒシバッタ(八重山諸島/石垣島、西表島)
ヤセヒシバッタ(不明)
ヒシバッタの形態
ヒシバッタの大きさは、体長6~14ミリです。
体はバッタに似た形をしていて、バッタを押しつづめたような形をしています。
背中からヒシバッタを見ると、ひし形に見えます。
これが名前の由来にもなっています。
体の色は土色や茶色、黒色、黄色など地面と似たような色になります。
体には艶がなく、ザラザラとしたような感じです。
地味な体の色ですが、体の模様はたくさん種類があります。
ヒシバッタを一見パッとみると、石ころが転がっているようにも見えます。
バッタのように緑色のヒシバッタはいません。
ヒシバッタは翅を持っています。
後ろ翅はお腹の端に届くぐらいの長さで、扇子のような形をしています。
普段はお腹の横にぴったりと折り込まれているので、翅があるかどうかは、ヒシバッタをよぉーく見ないとわかりません。
ヒシバッタの生態
ヒシバッタは湿った地表面が大好きなので、そこで暮らしています。
4月~11月頃、川原や公園の草むらなどで普通に見ることができます。
翅があるのにヒシバッタは飛びません。
飛ばない代わりに、脚を使ってよく飛び跳ねます。
飛び跳ねながら移動したり、動き回ります。
ヒシバッタは人間でいう、太ももが太くて立派です。
この太い太ももを使って、元気いっぱいにピョンピョン飛び跳ねます。
ヒシバッタはイネ科植物の葉や枯れた葉、ヤナギゴケなどのコケを食べます。
時には農作物を加害することもあります。
ヒシバッタを飼育したことのある人が言うには、パン作りなどに使うドライイーストを食べるそうですよ。
ヒシバッタは捕まえてきて虫かごで育てることができます。
ですがヒシバッタの繁殖はとても難しいのだそうです。
ヒシバッタは幼虫時代にたくさんの数の幼虫が死にます。
湿度と餌を工夫すると繁殖成功率があがるそうです。
ヒシバッタの幼虫が数頭、成虫になるそうですよ。
ヒシバッタの特徴と見分け方
ヒシバッタの特徴は、ヒシバッタを背中から見たときの「ひし形」の形です。
バッタと体形がよく似ているので、見分けるのが難しいですが、背中のひし形の形で見分けましょう。
ヒシバッタの特徴と見分け方についてのまとめ
ヒシバッタの特徴と見分け方について、ヒシバッタの生態と共に詳しく調べてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ヒシバッタはバッタではありません。
バッタの体形によく似ている昆虫です。
ピョンピョン飛び跳ねたりするので、茶色のバッタとよく間違われます。
ヒシバッタは枯葉のような、地面のような体の色をしています。
体つきもごわごわしているような感じに見えます。
ヒシバッタの特徴は「ひし形の体」なので、ヒシバッタの見分け方は、ヒシバッタを上から見て、背中がひし形をしているかどうかになります。
(ライター 雲呑)