「ベニイトトンボ」って知っていますか?
真っ赤な体が目を引くトンボです。
今回はベニイトトンボに注目してみました。
ベニイトトンボの特徴と見分け方について、ベニイトトンボの生態と共に詳しく紹介していきたいと思います。
ベニイトトンボとは?
「ベニイトトンボ」とは、イトトンボ科キイトトンボ属に属しているトンボです。
日本では、本州東北部~九州南部にかけて分布しています。
海外では中国南部に分布しています。
ベニイトトンボは2012年8月に発表された第四次レッドリストで、準絶滅危惧に指定されています。
ベニイトトンボの形態
ベニイトトンボの大きさは、体長3センチぐらいで、細い体形をしています。
ベニイトトンボはイトトンボのなかでは中型になります。
ベニイトトンボのオスは、全身が真っ赤な体の色をしています。
複眼も真っ赤な色です。
これがベニイトトンボの特徴になります。
メスは胸の部分が若草色をしています。
顔はキイトトンボとよく似ています。
キイトトンボの赤いバージョンがベニイトトンボというぐらい、顔がそっくりです。
ベニイトトンボの生態
ベニイトトンボは平地の樹木に囲まれた古くからある池や、浮草のある深い池などに生息してます。
毎年5月下旬~9月頃まで見ることができます。
ベニイトトンボはゆっくりゆっくりと移動します。
縄張り争いもあまりしません。
棒や葉っぱの先などでじーっとしていたり、たたずんでいたりします。
成熟したオスは水面上の植物に止まって、メスを待ちます。
メスは日の当たらない薄暗い木陰でひっそりとしています。
ベニイトトンボの交尾の仕方は、水辺で逆ハート型の体勢で行います。
体も赤色なので、真っ赤な赤色のハートマークがロマンチックです。
ベニイトトンボは卵で過ごす期間が12日になり、その後孵化して幼虫になります。
ベニイトトンボの幼虫は、カナダモの茂みの中やヒツジグサの葉裏にギュっとしがみついて生活します。
ベニイトトンボは少しづつ生息場所が増えていますが、まだ準絶滅危惧種にされています。
ベニイトトンボの生息環境や自然を大切にしながら、見守っていかなければなりませんね。
ベニイトトンボに似ているリュウキュウベニイトトンボ
ベニイトトンボによく似ているのが「リュウキュウベニイトトンボ」です。
リュウキュウベニイトトンボのオスのお腹と顔が赤色です。
複眼は綺麗な緑色で、胸が若草色になります。
メスは基本的に若草色ですが、まれに赤色もいます。
リュウキュウベニイトトンボは、鹿児島以南の南西諸島などに生息しています。
八重山諸島ではほぼ年中見られ、池や沼や田んぼ、湿地の水辺で暮らしています。
水辺の日のあたらない暗い場所によく見られます。
ベニイトトンボとリュウキュウベニイトトンボの見分け方
ベニイトトンボとリュウキュウベニイトトンボの見分け方ですが、ベニイトトンボのほうがリュウキュウベニイトトンボよりも体の赤色が強いです。
そして、リュウキュウベニイトトンボは複眼やお腹の色が緑色になります。
交尾の仕方や行動パターンはベニイトトンボと同じですが、リュウキュウベニイトトンボのほうが繁殖力が強いです。
沖縄の水辺では、リュウキュウベニイトトンボがよく飛んでいます。
ベニイトトンボの特徴と見分け方についてのまとめ
ベニイトトンボの特徴と見分け方について、ベニイトトンボの生態と共に詳しく調べてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ベニイトトンボの特徴は、真っ赤な体と真っ赤な複眼です。
ベニイトトンボには、よく似ているリュウキュウベニイトトンボがいます。
体形がそっくりです。
双方の見分け方は、ベニイトトンボのほうが体の赤色が強く、リュウキュウベニイトトンボの複眼やお腹は緑色だということです。
(ライター 雲呑)