夜の明かりに集まってきたり、じっと壁に止まっている蛾。
日本にもたくさんの数の蛾がいます。
今回は、日本で見かける大きい蛾についてまとめてみました。
ヨナグニサン
「ヨナグニサン(与那国蚕)」とは、鱗翅目ヤママユガ科に属している蛾です。
日本に生息している世界最大級の大きさの蛾になります。
日本ではNO.1の大きさで、世界ではオセアニアに分布するCoscinocera herculesの次に大きいです。
人間が両手の手のひらを広げても、それよりも大きいです。
ヨナグニサンの大きさは、オスが体長48~51ミリ、前翅長100~130ミリです。メスは体長50~53ミリ、前翅長130~140ミリです。
体の色は赤褐色で、翅の前縁が黒褐色、内横線は白色です。
前翅には蛇の頭のような模様があります。
ヨナグニサンは怪獣「モスラ」のモデルとされています!
ヨナグニサンは日本の沖縄県八重山諸島(石垣島、西表島及び与那国島)のみに生息しています。
与那国島で初めて発見されたので「ヨナグニサン」という和名が付けられました。
ヨナグニサンは成虫になると、1週間しか寿命がありません。
ヒメヤママユ
「ヒメヤママユ(姫山繭)」とは、チョウ目ヤママユガ科に属しています。
ヒメヤママユは大型のヤママユガになります。
日本では北海道、本州、四国、九州などに生息しています。
毎年9~11月ごろに見ることができます。
ヒメヤママユの大きさは、オスが開帳90ミリぐらい、メスが100ミリぐらいです。
体の色はオリーブ色の褐色で、個体によって褐色が強かったり、黄色味が強かったりします。
前の翅と後ろの翅に、目玉のような模様があります。
幼虫はサクラやスモモ、ナシなどバラ科の葉を食べて成長します。
ヤママユ
「ヤママユ(山繭)」はチョウ目ヤママユガ科に属しています。
ヤママユは別名、「ヤママユガ(山繭蛾)」「テンサン(天蚕)」とも呼ばれます。
日本では北海道~九州の落葉性雑木林に生息しています。
ヤママユの大きさは、前翅長が70~85ミリで、翅は厚くて大きいです。
翅が4枚あり、それぞれ1つずつ大きな黄茶色の目玉模様があります。
ヤママユの幼虫はナラやクリ、コナラやクヌギなどのブナ科の葉っぱを食べます。
幼虫が作る繭からは糸が採取されます。
この糸は「天蚕糸」と呼ばれ、高級品です。
オオシモフリスズメ
「オオシモフリスズメ(大霜降天蛾)」は、チョウ目スズメガ科ウチスズメ亜科に属しています。
日本のスズメガの中で最大種になります。
日本の本州、四国、九州に生息していて、3~4月に見ることができます。
オオシモフリスズメの大きさは、開張140~160ミリです。
体の色は淡褐色がベースで、暗褐色や灰色の混ざった模様をしています。
枯れた木の端のようにも見えます。
オオシモフリスズメの幼虫と成虫は、捕まえると、摩擦音を出します。
クロメンガタスズメ
「クロメンガタスズメ(黒面形天蛾)」は、チョウ目スズメガ科に属しています。
日本の九州や沖縄に生息していて、7~8月に見ることができます。
海外では中国や台湾などに生息しています。
クロメンガタスズメの大きさは、開帳100~125ミリになります。
前翅は茶褐色や灰褐色、灰青色などが混ざり合っている色で、まだら模様になっています。
後翅は、黄褐色がベースで太い黒条があります。
腹部背面には青色と黒色の縞模様があり、背中には人の顔のような模様があります。
幼虫はナス、トマト、タバコなどのナス科の葉を食べます。
日本で見かける大きい蛾についてまとめ
日本で見かける大きい蛾についてまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ここでは紹介できませんでしたが、日本で見かける大きな蛾は他にもたくさんいます。
興味のある方は、ぜひ調べてみてくださいね。
(ライター 雲呑)