「チョウセンカマキリ」って知っていますか?
私たちが普通に見ているカマキリが「チョウセンカマキリ」なんですよ。
今回はチョウセンカマキリの特徴と見分け方について、チョウセンカマキリの生態と共に詳しく紹介していきたいと思います。
チョウセンカマキリとは?
「チョウセンカマキリ(朝鮮蟷螂)学名:Tenodera angustipennis」とは、カマキリ目カマキリ科に属しています。
日本の本州、四国、九州、沖縄などに生息していて、朝鮮半島や中国にも生息しています。
河川敷や草地などだけではなく、都市でも見ることができます。
チョウセンカマキリの形態
チョウセンカマキリの大きさは、成虫のオスで体長が60~80ミリぐらいです。
メスは70~90ミリになります。
体の色は草のような緑色、もしくは茶褐色です。
頭は逆三角形の形をしていて、2つの複眼があります。
前基節基部間と呼ばれる、前足の間にある点の模様はオレンジ色です。
後翅の前の縁と中央部分には濃褐色短条が並びます。
後翅は透明色で、中部と後部の境に褐色斑が並んでいます。
細長くて硬い卵巣は、灰色がかっています。
チョウセンカマキリの生態
チョウセンカマキリは田畑や原っぱ、河川敷の草原など明るくて開けた環境が好きです。
いろいろな昆虫を鎌足で捕まえて捕食します。
鎌足はとても強力な力があります。
そして発達した大あごで食べてしまいます。
チョウセンカマキリは生きているものしか食べません。
時には共食いもします。
チョウセンカマキリは捕食するために、獲物を長時間一か所に止まって待ち伏せます。
チョウセンカマキリは危険が近づくと、前と後の翅を背上に立てて、威嚇姿勢をとります。
チョウセンカマキリのメスは、草の茎や板などに卵を産み付けます。
チョウセンカマキリの特徴
チョウセンカマキリの後翅は、前の縁に沿って黒い模様が横に拡がっています。
これはチョウセンカマキリの特徴です。
他には、チョウセンカマキリのメスの卵嚢は、下の部分が引っ張られるように延びています。
これもチョウセンカマキリの特徴になります。
チョウセンカマキリとオオカマキリの見分け方
チョウセンカマキリはオオカマキリにとてもよく似ています。
チョウセンカマキリはオオカマキリよりも体が細身で小さいです。
チョウセンカマキリは前基節基部間と呼ばれる、前足の間にある点の模様がオレンジ色をしています。
オオカマキリは黄色です。
胸の色はチョウセンカマキリがオレンジ色で、オオカマキリが淡い黄色です。
後翅はオオカマキリが紫褐色で、チョウセンカマキリは薄いです。
チョウセンカマキリの後翅の縁に沿って、黒い模様が横に拡がっています。
オオカマキリは黒い部分が後翅全体に拡がっています。
畑や花壇のような場所にもチョウセンカマキリはいます。
チョウセンカマキリは基本的にどこでも、都市部でもどこでも見られます。
広い草原や河原にはオオカマキリがいます。
また、チョウセンカマキリとオキナワオオカマキリも似ています。
オキナワカマキリの胸は体と同色で、後翅は半透明で斑がありません。
後翅の前縁には褐色の短い筋が並んでいます。
チョウセンカマキリの特徴と見分け方について まとめ
チョウセンカマキリの特徴と見分け方について、チョウセンカマキリの生態と共に詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
チョウセンカマキリはオオカマキリによく似ています。
オオカマキリよりもチョウセンカマキリの方が少し細めで、小さい体をしています。
チョウセンカマキリは前足の間の模様がオレンジ色で、オオカマキリは黄色です。
そのほかにもよく見ていくと違いが判りますが、双方をパッと見ただけでは見分け方が難しいです。
(ライター 雲呑)