「トビズムカデ」って知っていますか?
トビズムカデは日本産のムカデの中で最大級のサイズです。
しかも、毒を持っているんですよ。
トビズムカデの毒の強さや見分け方について、トビズムカデの生態と共に詳しく調べていきたいと思います。
トビズムカデとは?
「トビズムカデ(学名:Scolopendra subspinipes mutilans)」とは、オオムカデ目オオムカデ科に属する日本原産のムカデです。
日本の北海道南部から沖縄にかけて生息しています。
雑木林だけではなく、トビズムカデの餌となるものがいる住宅地でも見ることがあります。
中国でトビズムカデは、アトピー性皮膚炎などの治療などに「蜈蚣」という漢方薬という名前で使われています。
トビズムカデの形態
トビズムカデの体長は8~15センチぐらいです。
たまに20センチ近い大きさのものもいます。
日本原産のムカデの中でトビズムカデは最大級の大きさになります。
トビズムカデの体の色は黒色で光沢があります。
頭は赤色で、21対の脚は肌色です。
もう、見た目が毒々しいというか、派手というか、気持ち悪いです。
トビズムカデの生態
トビズムカデは基本的に春~秋までの活動ですが、暖かい場所では一年中暮らしています。
普段は雑木林の落ち葉の中など、湿り気が少しあるようなところに生息しているのですが、餌のあるところにも生息するので、住宅地の民家などにも現れます。
トビズムカデの食性は肉食なので、ゴキブリやバッタ、ネズミや蛾などの小動物を捕食します。
トビズムカデの寿命は5~7年になります。
トビズムカデの繁殖
トビズムカデは繁殖期になると、オスがメスの棲んでいる場所に行き、精子の入ったカプセルを置いていきます。
そのカプセルを、メスが生殖器で回収します。
メスは小さな巣穴で80個ぐらいの卵を産みます。
民家などの住居内で産卵することはありません。
メスは産んだ卵を背に乗せて、地面に触れないように抱卵して、体を丸めて卵を守ります。
卵にカビが生えないように、ずっと卵を舐め続けます。
卵が孵化すると、2回の脱皮を経て独立します。
トビズムカデの見分け方
トビズムカデに似ているムカデが何匹かいます。
アカズムカデやアオズムカデ、沖縄産のハブムカデやタイワンオオムカデなどです。
どれもトビズムカデに比べて体の大きさが違います。
ですので、トビズムカデとほかのムカデの見分け方は、体のサイズの違いが一番わかりやすいです。
トビズムカデの毒
トビズムカデの頭の顎肢に、毒腺があります。
これを刺すと、相手の体内に毒を注入することができます。
トビズムカデの毒の成分はヒスタミン、セロトニン等のアミン類と、血球溶解作用(溶血性)を有するタンパク質が主成分です。
トビズムカデが持っているこの毒は強力ですが、アオズムカデになるともっと毒が強くなります。
あのダイオウサソリより毒の強さが強くなるそうです。
人間がトビズムカデに刺されると毒を注入されます。
毒を注入されると激しい痛みに襲われます。
そして幹部が腫れ上がります。
トビズムカデに刺された時には、早めに病院で診てもらいましょう。
トビズムカデの毒の強さや見分け方について まとめ
トビズムカデの毒の強さや見分け方について、トビズムカデの生態と共に詳しく調べてきましたが、いかがでしたでしょうか?
トビズムカデは、黒色の体に赤色の頭で、肌色の脚をしていて、毒々しい見た目です。
トビズムカデが持っている毒は、血球溶解作用(溶血性)を有する強力な毒です。
トビズムカデに刺されると、この毒が注入されて激しく痛み、患部が腫れ上がります。
(ライター 雲呑)