コガネムシ、ハナムグリ、カナブン、そしてドウガネブイブイ。

世の中には実によく似ている昆虫たちが沢山存在しています。害虫だとおもっていたら、実はそうではなかったなどということもしばしば。

 

ドウガネブイブイという昆虫は一体どんな昆虫なのでしょう。

今回はちょっとかわいい名前のドウガネブイブイについて詳しくお話していきます。

ドウガネブイブイの特徴と生態

ドウガネブイブイは朝鮮や中国東北部、日本では北海道、本州、四国、九州、沖縄に分布し関東などでは普通にみられる昆虫です。

甲虫目コガネムシ科に分類され平地から低山地の抗樹林に生息しています。

体長は25㎜程度。体色は全身暗銅色で鞘翅には長い毛が生えています。

成虫は5~9月にかけて出現し、各種広葉樹の葉を食べる他スギの葉を食べたという報告もあります。

夜行性で灯火にもよく飛来し、人間などの敵に襲われると茶色の排泄物を出します。

害虫としてのドウガネブイブイ

ドウガネブイブイの幼虫は成熟すると40㎜程の大きさになります。

サツマイモやイチゴなどの根部を食害し、生育にエイ雇用を与えたり、商品性を低下させてしまいます。

 

成虫はブドウや梅の葉を良く食害します。

予防としては草刈りをしっかりと行うことや成虫や幼虫を見つけたらすぐに駆除すること、また腐葉土などを使う時は完熟の物を選んで使うようにする等が挙げられます。

 

また、大量に発生してしまったら殺虫剤で簡単に駆除することはできますが、殺虫剤を出来るだけ使いたくないという人はコガネムシを誘引するトラップでも捕まえることができます。

カナブンとドウガネブイブイ

カナブンはコガネムシ科ハナムグリ亜科に分類される体長23~29㎜の昆虫です。

6~8月にかけて本州、四国、九州に発生します。成虫は広葉樹の樹液をエサとし、幼虫は朽ち木など腐植を食べて育ちます。

 

ドウガネブイブイとは生態やエサが違うのであまり間違えることもありませんが、よくわかる違いは上翅の付け根部分の形。

カナブンは三角になっているのに対し、ドウガネブイブイは丸くなっています。

幼虫はドウガネブイブイの場合体が白くオレンジ色の斑点があり、沢山の脚と強靭な顎を持っていて腹ばいで進みますが、カナブンの幼虫は背中で進みます。

コガネムシとドウガネブイブイ

コガネムシは体長17~23㎜で体色は時に赤紫の混ざった光沢の鈍い赤色、赤紫、黒紫色です。

成虫は桜やクヌギなどの広葉樹の葉をエサにして生活しています。

更にマメ科の植物藻大好きでクリやブドウ、果樹などの樹液を吸ったり、バラの花や芽を食べたりもするので種類によっては害虫指定されているものもいます。

 

幼虫は土中で植物の根を食べて成長します。

コガネムシとドウガネブイブイの形はよく似ていますが、ドウガネブイブイにはコガネムシにある体表の光沢がありません。

またドウガネブイブイには腹部分に毛が生えているのでひっくり返してみることで見分けることができます。

アオドウガネとドウガネブイブイの見分け方

アオドウガネはずんぐりとした丸く、前胸背板の輪郭の両端が角張っていません。体色は、艶は弱いですが鮮やかな緑色の金属光沢をしています。

山間部から都心まで広く一般的に見られ、近年はその生息数が増えているとも言われています。

 

夜行性で灯火にも大変よく飛来し、昼間は葉の裏などで休みます。

ドウガネブイブイと同じく成虫は農作物を食害する害虫として知られています。

 

成虫は5~10月にかけて出現、活動し、各種の広葉樹の葉を食害します。

メスは夏から秋にかけて土中に産卵し、幼虫は樹木や草の根、腐葉土を食べて成長し翌年春に蛹化、羽化します。

アオドウガネとドウガネブイブイはよく似ていますが、体色が違うので見分けることができます。

(ライター ナオ)