「アシナガアリ」って知っていますか?
アシナガアリは名前の通り、脚の長い蟻で、時にヒアリに間違えられることもあります。
今回はそんなアシナガアリに注目してみようと思います。
アシナガアリの生態と特徴について、詳しく調査していきたいと思います。
アシナガアリとは?
「アシナガアリ(脚長蟻)学名:Aphaenogaster famelica」とは、ハチ目アリ科フタフシアリ亜科の蟻で、大型になります。
日本では北海道から対馬や屋久島など、広い範囲に生息しています。
その他には中国にも生息しています。
アシナガアリの形態
アシナガアリの大きさは、働きアリが4.5~8ミリぐらいで、女王アリが10ミリぐらいです。
体の色は暗褐色や茶褐色で、脚は透明感のある褐色です。
体形はほっそりとしていて、スマートです。
クロナガアリの体形にも似ています。
アシナガアリの女王アリは、クロナガアリの女王アリよりも一回りほど大きいです。
アシナガアリは触角、胸、脚が長いです。
脚の長さにびっくりしますが、触角も負けてないほど長いです。
アシナガアリの頭や胸の部分には点刻やシワがあります。
前胸背板の肩の部分は角ばっていません。
アシナガアリの生態
アシナガアリは森林や畑、林道などに生息しています。
公園や神社などでも見かけることができます。
アシナガアリは春~秋にかけて活動します。
働きアリは地上を徘徊しながら餌を探します。
行列は作らず、優雅に歩き回ります。
昆虫などを食べるので、昆虫など小動物の死骸を見つけると、アシナガアリは集団で巣穴に運びます。
また、エライゾームといわれるタンパク質のついた種子も運びます。
時には、イモムシなどの生きた動物を襲うこともあります。
ですがアシナガアリは攻撃性が低いので、抵抗されると引き下がってしまいます。
また、雨の日でも活動をしています。
アシナガアリは、湿り気があり苔が生えるような日陰の地面に巣を作ります。
ひとつの巣に1匹の女王アリがいます。
結婚飛行という羽アリが飛び出す時期は6~7月です。
アシナガアリの特徴
アシナガアリは和名の通り、脚が長いです。
この脚が長いことがアシナガアリの特徴になります。
脚が長くてシュッとした体型をしています。
胸も細く、特徴的なスタイルをしています。
アシナガアリとヒアリ
アシナガアリはヒアリ(火蟻)と間違えられることが多々あります。
色というか、見た目というか、なんか似ているんです。
アシナガアリはヒアリと違って、体に光沢がありません。
そして、頭はヒアリのように丸くはなく、細長いです。
アシナガアリの近縁種
日本ではアシナガアリ属が15種います。
ヤマトアシナガアリ
日本の北海道~九州、屋久島などに生息しています。
東日本では平地に、西日本では林の土の中や岩の隙間に巣を作ります。
アシナガアリ
口永良部島~トカラ列島、悪石島までに生息しています。
アシナガアリに似た体つきですが、体色は黄褐色です。
イソアシナガアリ
茨城県以西の太平洋岸~奄美大島まで生息しています。
海岸の岩が多く乾燥したところの土中や石の下、岩の割れ目に巣を作ります。
アシナガアリの生態と特徴についてのまとめ
アシナガアリの生態と特徴について、詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
アシナガアリは公園や神社、山など、私たちの身近なところで生活しています。
アシナガアリの特徴は何といっても、脚が長いことです。
そしてとてもスマートな体型をしています。
体も細身なので、スタイルのいい蟻です(笑)
色合いがなんだか似ているので、ヒアリに間違えられることもあります。
(ライター 雲呑)