「カナブン」と「コガネムシ」はよく似ていると言われますが、コガネムシの中でも特にカナブンとそっくりなのが、「アオドウガネ」です。
素人が見ると、ぱっと見では見分けられないほど似ています。
そこで、ここではアオドウガネの特徴について詳しく見ていき、カナブンや他のコガネムシとの見分け方を紹介します!
これが見分けられるようになれば、あなたもきっと虫博士!
アオドウガネの特徴と見分け方
一般的なコガネムシのイメージと言えば、ギラギラと輝くメタリックカラーですよね。
しかし、アオドウガネはコガネムシの一種でありながら、一般的なイメージ程ギラついてはいません。
体は緑色で、一応光沢があるにはありますが、かなり鈍い輝きを放っています。
大きさは18㎜~25㎜ほどで、国内に生息するコガネムシの中では中型といったところでしょうか。。
さて、まずは通常のコガネムシとの見分け方ですが、やはりコガネムシ特有のメタリックカラーかどうかが一番の見分けポイントかと思います。
そしてアオドウガネは、腹部に長い毛が生えているのも特徴です。
また、コガネムシは威嚇時に臭いを出すことはありませんが、アオドウガネは嫌なにおいを発しますよ。
次に、カナブンとの見分け方について。
これは他のコガネムシにも言えることですが、頭部が四角くてやや平たいのがカナブン、頭部が丸く体型も丸っこいのがコガネムシ類です。
そして、頭と羽根の境目部分の「▽」マークが、綺麗な尖った三角をしているのがカナブンで、アオドウガネたちは丸っこい三角なのも特徴。
さらに行動場所でも見分けることはでき、カナブンは樹液を餌とするので樹木の幹などに集まりますが、コガネムシやアオドウガネは植物の葉を食べます。
もしも捕まえて餌を与える際には、間違えないようにしなければなりませんね。
ちなみに、もう一つそっくりな昆虫に「ドウガネブイブイ」というものがいますが、ドウガネブイブイとの見分け方はとても簡単です。
ドウガネブイブイは鈍い銅色をしているので、アオドウガネとは全く色が違います。
しかしそれ以外に大きく違う箇所はなく、「ドウガネブイブイの青(緑)バージョン」と紹介されることも。
アオドウガネの生態
アオドウガネは元々暖かい地域に生息していた昆虫で、かつては南西諸島を中心に生息していました。
しかし近年では徐々に生息域が北上しており、関東以南の本州でもよく見られるようになっています。
私たちがよく目にするコガネムシの中で、最も多いのではないかとも言われており、実際に山間部から都心にかけて広い範囲で目にすることができます。
特に灯火に飛来することが多いので、夜の街頭や自動販売機周辺では、見かけることが多いでしょう。
夜行性のため、日中は葉の裏などで休んでいます。
成虫の出現時期は5月~10月頃にかけて。
見た目は可愛らしいですが、成虫は作物の葉を食害、幼虫は根を食害することで、厄介な害虫として扱われることも。
特にブルーベリーなどの天敵だと言われているようですね。
実際に、我が家のブルーベリーの苗は、こいつらによって根が食い荒らされてしまいました…。
腐葉土も好物らしく、使いかけの園芸用腐葉土の中に幼虫が入り込んでいたこともあり、我が家ではかなりの警戒対象になっています。
アオドウガネについてのまとめ
アオドウガネとよく似ている昆虫はいろいろいますが、どれもいくつかの特徴を見ればきちんと見分けることが可能。
私たちの身近では最もよく見かけるコガネムシであり、同時に園芸や家庭菜園などの天敵でもあります。
アオドウガネが害虫なのに対し、よく似ているカナブンは逆に益虫だと言われています。
しっかりと見分けて、害となるアオドウガネだけを狙い撃ちできるように頑張ってください!
(ライター もんぷち)