日本国内にも数多く生息しているカマキリ。
その中でも最も知名度が高く見かける頻度も多いのが「オオカマキリ」です。
とは言え、国内で見かけるカマキリはどの種類もよく似ているので、どれがオオカマキリなのか見分けがつかないという人も多いでしょう。
そこで今回は、オオカマキリの特徴や見分け方などについて紹介して行こうと思います!
オオカマキリの特徴は?
オオカマキリはその名の通り、日本国内では最大サイズのカマキリです。
オスは最大9㎝、メスは10㎝になるので、そのくらいのサイズのものを見つけたら、オオカマキリの可能性はかなり高いでしょう。
南へ行くほど、大きくなる傾向があるようです。
体色は緑の個体と褐色の個体の2通り。
しかし、成長途中や小さめのオオカマキリの場合、大きさだけで他のカマキリと見分けることは困難です。
そこで次に確認するべきポイントは、「翅」。
相手を威嚇する際に翅を広げますが、このとき後翅の付け根が紫がかっているものがオオカマキリです。
また、前肢の付け根辺りが淡い黄色になっているのも特徴。
パッと見ではわかりづらいかもしれませんが、落ち着いてじっくりと観察してみましょう。
オオカマキリの捕食
オオカマキリは、見た目通りの肉食昆虫です。
餌となるのは、バッタやチョウ、ハチなどの生きた昆虫類で、時には共食いをすることも。
幼虫時は比較的小さなハエ、アブラムシ、小型のバッタなどを主な餌とし、身体が大きくなるにつれて大型のバッタやチョウ、セミ、トンボなどを捕食するようになります。
大柄の個体になると、なんとカエルやトカゲなどの両生類・爬虫類を捕食することもあるそうです。
さらに、スズメなどの小型鳥類、ネズミなどの小型哺乳類を仕留めた記録もあるんだとか…。
恐るべしオオカマキリ。
そんなオオカマキリの狩りは、完全なる待ち伏せ型。
草木や花の陰に隠れたり、樹液に集まる昆虫をすぐそばで待ち伏せ、射程圏内に入った獲物を大きなカマでがっちりと捕獲するのです。
そしてそのまま、鋭いアゴでむしゃむしゃと…。
競合相手となるのは、やはりスズメバチや大型のムカデ・クモなどの肉食昆虫たち。
獲物が被るだけではなく、彼らとは互いに被食・捕食の関係であり、お互いに「天敵同士」というわけですね。
その他の天敵としては、鳥類や哺乳類、爬虫類、大型の魚類などが挙げられます。
また、「ハリガネムシ」などの寄生虫も、オオカマキリにとっての天敵と言えるでしょう。
オオカマキリの捕まえ方や飼育方法
オオカマキリを捕まえたければ、草や花が生い茂っている場所を探してみましょう。
おすすめの時期は、5月から10月頃。
8月頃までは幼虫が多く、7月頃からは成虫を見かけることが多くなります。
姿さえ見つけられれば、後は素手でも虫捕り網でも簡単に捕獲できますよ。
飼育に必要なものは、蓋の閉まるケース・止まり木・水入れ(水は脱脂綿に吸わせる)など。
餌は2日に1匹ほど、カマで挟めるくらいの大きさの昆虫を与えましょう。
与えれば与えただけ食べますが、与えすぎると死んでしまうことがあるので注意。
水は毎日キレイなものと取り換え、常に水分補給ができる状態にしてあげてください。
幼虫の場合は脱皮をして成虫になりますが、脱皮前後は触ったりせず、そっとしておいてあげましょう。
下手に触ると、身体が傷ついてダメージを負ってしまう場合があります。
オオカマキリについてのまとめ
オオカマキリは国内では最大サイズのカマキリです。
肉食な上に性格は獰猛で、昆虫のみならず小さなスズメやネズミまで捕食してしまうことも。
ただし、飼育する際には餌の与えすぎに注意。
飼育自体はそう難しくありませんが、寄生虫や脱皮不全により命を落としてしまうこともあるので、そこは頭に入れておきましょう。
(ライター もんぷち)