カマキリと言えば、緑色や褐色のイメージが強いかと思います。
国内で見かけるのは、大抵その2色のどちらかですよね。
しかし世界には、あっと驚くようなカラーリングをしたカマキリも存在するのです。
その名も「ケンランカマキリ」。
名前からして派手そうなことは予想できますが、一体、どんなカマキリなのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
ケンランカマキリの美しすぎる見た目
カマキリは「カッコイイ」というイメージはあっても、「美しい」というイメージはあまりないですよね。
しかしこの「ケンランカマキリ」、名前の通りとっても豪華絢爛で美しいカマキリなんです。
別名「ハンミョウカマキリ」とも呼ばれるように、その体色はまるでハンミョウのようなキラキラと輝くメタリックカラー!
基本の体色はメタリックなグリーンですが、翅部分はオスが青、メスが赤っぽいのが特徴です。
個体や種類によってオレンジや黄色、緑や薄い青の場合もありますが、どれも本当にカマキリなのかと疑うほど美しいですよ。
コレクション性もあるため、世界中の愛好家に人気があるようです。
国内にいる緑色のカマキリは苦手でも、ケンランカマキリはきれいだから平気!という人も多そうですね。
ケンランカマキリの生態
ケンランカマキリは、マレーシアなど東南アジアに生息しています。
そしてその姿をよく観察してみると、日本で見かけるカマキリとは、色以外にもかなり違っているのがわかりますね。
「体型」「体勢」が全く異なるのです。
私たちの良く知るカマキリは、細く長い胸部と丸々とした腹部を持ち、前肢は鋭いカマになっていて上体を起こした姿勢…というのが一般的なイメージではないでしょうか。
しかしケンランカマキリの胸部は短く、腹部を含め全体的に扁平な体型をしているのが特徴なのです。
また、前肢も多少トゲトゲが付いているものの、私たちがイメージする「カマキリ」のようなカマは持っていません。
生息環境も、草や花の上などではなく、木の皮のすき間などに生息するという変わり者。
写真ではとても派手でどこにいても見つけられそうですが、実際に現地で探してみると、驚くほど見つかりにくいんだとか。
不思議ですね。
ケンランカマキリはゴキブリに近い!?
皆さんは、カマキリの祖先が何か知っていますか?
その答えは…「ゴキブリ」です。
ゴキブリとカマキリには何も共通のイメージはないような気がしますが、ケンランカマキリを見ていると、何となく似ているような気がしてきませんか?
というのも、ケンランカマキリは最も原始的なカマキリであると言われており、よりゴキブリに近い特徴を残しているのです。
扁平な体型も似ている点の一つですが、一番ゴキブリに似ているなと思うのは、動き方。
普通のカマキリはあまり素早く歩かず、のっそりと動くか飛んでいくかというイメージですよね。
しかしケンランカマキリは、まるでゴキブリのごとく、カサカサと素早く走ることができるのです!
ちょっとイメージが崩れてしまうかもしれませんが、そこは見た目の美しさでフォローされているので、ゴキブリ程の気持ち悪さはありません。
ゴキブリもケンランカマキリほど美しければ、こんなに忌み嫌われることも無かったのでは…と感じますね。
ケンランカマキリについてのまとめ
ケンランカマキリは、別名「ハンミョウカマキリ」とも呼ばれる、美しいメタリックカラーをしたカマキリです。
主な生息地は東南アジアですが、輸入されたものを国内で飼育することも可能です。
(ただし、元気な個体を手に入れることは難しいようですが…。)
ゴキブリに近いというのはビックリですが、その美しさを堪能したいという人は、ぜひ飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(ライター もんぷち)