皆さんはヤマサナエというトンボを知っていますか?
これから夏がやって来るので、また彼らが姿を現す時期が近づいてきてますね☆
トンボ類の中では大型で、バランスの取れたスタイルが印象的なトンボですね!
キイロサナエという種類によく似ているので見間違えられる事もしばしば…。
さて、彼らはどのような生態をしているのでしょうか?
今回はヤマサナエの生態や見分け方について紹介していきたいと思います。
ヤマサナエってどんなトンボ?~生態と特徴について~
ヤマサナエは、サナエトンボ科サナエトンボ亜科ホンサナエ群に属するトンボです。
日本産のヤマサナエはコオニヤンマに次ぐ大きさと言われている、大型のトンボです。
現在分かっている限りでは、サナエトンボ科に属するトンボは、78属788種そのうち日本には14属27種が生息していると言われています。
生息地は日本各地に広く分布していて、主に本州・四国・九州に多く生息しています。
しかし、最近では京都市内ではかなり減少傾向にあるようです。
生息環境は、平地~低山地の砂泥底の緩やかな流れの所で生活しています。
幼虫は、岸に近い砂泥底に浅く潜った状態で生活していて、細かめの砂を好む傾向にあるようです。
ヤマサナエの生息環境である、砂泥底の緩やかな流れがある場所は汚染されやすいので、個体数現象に関係しているようです。
他には、田んぼの用水路などでも見られる事があります。
平均体長は約32mm~35mmで、頭幅は6mm~7mm程あります。
体の特徴としましては、雄は尾部の下付属器の長さが上付属器とほぼ同じで、雌は産卵の器官である生殖弁が下の方に突き出ていないのが特徴です。
紡錘形をしていて、全体的に太めで、腹部第9節も太めになっています。
体の色は、毛が密生する黄色もしくは汚褐色で、斑紋があります。
トンボと言えば飛び回っている印象が強いかと思います。
ヤマサナエも飛翔力は決して弱い訳では無いのですが、基本的には植物などに止まっている事が多いです。
縄張りを守る時も枝先などに止まって見張る静止占有型のものが多いですが、個体によっては飛行してパトロールするものもいます。
産卵は雌が単独で行い、産卵時期になると雌が水路などに入りホバリングと打水を繰り返しながら産卵していきます。
ヤマサナエのサイクルとしましては、春の4月頃から姿を現し始めて、5月上~中旬もしくは下旬には羽化して、6月頃になると川に戻って来て卵を産みます。
成虫が一番多い時期としては、5月下旬~6月上中旬に掛けてです。
幼虫期間でいるのは2年で、二回冬を越して成虫になります。
ヤマサナエの見分け方
冒頭でも言いましたが、ヤマサナエとキイロサナエとよく似ています。
一見見分けが付かないほど似ているので、見慣れるまではどっちがどっちか分からないと思います。
見分けるポイントは、翅前全面の黄色斑の形が違う所です。
ヤマサナエは太く丸みを帯びた感じの形をしていて、キイロサナエは細く鋭角的です。
他には、胸の二本の黒条がヤマサナエは黒く塗りつぶされていますが、キイロサナエは塗りつぶされていないのが特徴です。
ただし、これらの特徴は良く見なければ分からないので、捕まえて観察してみない限り分かりにくいかと思います。
それほど、この二種類のトンボはよく似ているのです。
ヤマサナエについてのまとめ
今回はヤマサナエについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
ヤマサナエは葉に止まっている事が多いので、見つけたら捕まえてみるのも良いかもしれませんね。
彼らが現れる季節がやってきたら、是非観察してみて下さいね☆
あなたはうまく見分ける事が出来るでしょうか?♪
ライターMISAKI