アシナガコガネというコガネムシを知っていますか?

アンバランスなほどの長い後脚が特徴のアシナガコガネ。バランスの取れた生物界においてはどこか違和感を感じないでもないですが・・・・

今回はそんなアシナガコガネについて特徴や見分け方など詳しくお話しします。

アシナガコガネの特徴

アシナガコガネは名前の通り体に対して後脚が異常に長いコガネムシで日本特産では本州、四国、九州に分布しています。

コガネムシ科に分類され体長は5~10㎜。メスの方がオスよりも一回り大きくなります。体色は光沢のある淡緑黄色で緑色を帯びた個体も多いですが個体変異も多くなっています。

 

年に1回、4~8月にかけて成虫が出現し、越冬は幼虫で行われます。幼虫は土中に生息していて、食性が広く様々な植物の根をエサとしています。

成虫になるとニワトコ、ウツギ、ガマズミ、イボタノキ、ノリウツギ、ミズキ、シシウド、ハルジオン、姫路音に良く集まります。

成虫は昼行性で草の上などにいる草上性。花に群れていることが多く、夜間は地上の枯葉の下などに隠れています。昼行性が強いので灯火などに集まる習性はありません。

ヒメアシナガコガネとの見分け方

ヒメアシナガコガネは生息域や発生時期がアシナガコガネと似ていて体色にも個体差があることから両者を見分けるのはかなり難しいと言えます。

北海道、本州、四国、九州、屋久島、種子島に分布し、草上性なので日当たりの良い山地の花に多く生息しています。

 

体長は6~11㎜でメスの方が一回り大きくなり、アシナガコガネよりもやや大きいのも特徴です。黒色の縦縞に見える斑紋は鱗片が落ちると見え、斑紋の形は個体によってより違って見えます。

 

ヒメアシナガコガネの鱗片の色は黄緑色、赤褐色、黒褐色等があり、斑紋の無いものもいて個体差も大きいですが、後脚が体のわりに長いことは共通しています。

 

成虫はウツギ、イボタノキ、ガマズミ、ミズキ、クリ、シシウド、ハルジオン、ヒメジオンなどの幅広い種類に集まり、花粉や花の蜜を食べます。

この食性はアシナガコガネと同じ。

 

出現もアシナガコガネと同じ5~8月の年1回。

昼行性なので灯火に集まることはなく、夜間地表の落ち葉の下などに隠れ、この生態もアシナガコガネと同様です。

 

ヒメアシナガコガネの幼虫は土中で草本を想として植物の根を食べています。イネ科の植物の根際にいることが多く、牧草地では牧草を食害する害虫として扱われています。

アシナガコガネと比べると性格はヒメアシナガコガネの方が臆病な様子で、すぐに手足を丸めて地面に落ちてしまいます。

アシナガコガネのゴルフ場被害

近年、関東・東海地方のゴルフ場ではアシナガコガネの発生が目立ち、ゴルフ場内にいる白い服を着たゴルファーなどを花と間違えて集まってきたり、ゴルフ場近くの白い洗濯物等に集まり不快害虫として注目されているのだそうです。

 

その要因のひとつとしてゴルフ場内にある樹木の花が、白色が多いことが挙げられています。

 

アシナガコガネは花粉や花の蜜を食べる時に特に白い花を好みます。

最も好むのはツツジで、ついでバラ、シャリンバイ、ピラカンササウ、ミズキ等です。

一方ヒメアシナガコガネの方はアシナガコガネ程白い花に対する執着はなく、コナラやクヌギ、シイ、サクラなどの若芽や葉を食害します。

 

アシナガコガネの被害のあったゴルフ場には共通してクヌギやコナラなどの落葉広葉樹が多かったのだそう。

つまり、ゴルフ場内に生えている樹木がアシナガコガネを引き付けていたということになります。

 

いかがでしたでしょうか。

実は意外に身近なところにいるアシナガコガネ。あなたもどこかで見つけてみて下さい。

(ライター ナオ)