皆さんはメスグロヒョウモンという蝶を知っていますか?
雄と雌で全く違う翅のデザインを持っている不思議な蝶々です☆
初めて見る方はよくオオムラサキなどの種類と見間違えるそうですね。
雄も雌も個性があり、優雅に飛ぶその姿はどこか癒される力を持っています!
今回はそんなメスグロヒョウモンの生態や特徴、そして雄と雌の見分け方について紹介していきたいと思います。
メスグロヒョウモンってどんな蝶々?~生態と特徴について~
メスグロヒョウモンはチョウ目タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ属に分類される蝶の一種です。
生息地は、中央アジア東部~中国・アムール地方・朝鮮半島・日本まで幅広く分布しています。
日本では、主に北海道・本州・四国・九州に生息しており、南限は薩摩半島・大隅半島・屋久島などにも生息しています。
日本産のヒョウモンチョウ類の中では生息地が広いとされていますが、環境の変化などで見られなくなっている地域もあり、現在レッドリストの絶滅危惧種に指定されている都道府県もあります。
一昔前までは、日本全国でその姿を見られたそうです。
メスグロヒョウモンの生活環境は、成虫は平地や丘陵地の森林周辺で生活しており、湿った日陰の多い環境を好むとされています。
体長は雄雌共に約35mm~45mm程の大きさです。
体の特徴としましては、前翅の前端に白帯があり中央部には横長の白色紋が2つ見られ、後翅の中央部には白の縦帯があるのが特徴です。
体の色が特徴的で、翅の裏側は表側より白っぽく、黄色の地に黒い斑点が散らばっていてヒョウモンチョウ類の中では珍しい体の色をしているといわれています。
メスグロヒョウモンの幼虫は、藍色の地に黄褐色の突起が沢山生えている毛虫です。
メスグロヒョウモンは飛ぶスピードがあまり速くなく、基本的に樹木の回りを活発に飛び回っており、様々な花に訪れて蜜を吸います。
幼虫は、野生のスミレ類を食草としています。
産卵は秋ごろに孵化して、幼虫は一切餌を食べずに越冬します。
春ごろになると幼虫が姿を現し始めて、始めて食事をとりはじめるのです。
幼虫時代はデリケートで、乾燥しすぎていると干からびてしまうし、湿気が多すぎるとカビが生えてしまいます。
ちなみに、越冬出来るのもほんの一部だそうで、春を迎える事が出来る幼虫はかなりラッキーという事です。
そのような過酷な時代を乗り越えたものだけが、無事に成虫になる事が出来ます。
メスグロヒョウモンの雄と雌の見分け方~メスグロヒョウモンの雑学~
メスグロヒョウモンの雄と雌は体に色が全く異なる、チョウ類の中でも珍しい『性的二形』を持っています。
雄は、黄色地に黒い斑点の典型的なヒョウモンチョウ類の体の色をしていて、前翅には3本の黒い横しまがあります。
この3本の横しまは雄にのみ見られる『発香鱗条』です。
一方、雌は全体的に黒っぽい色をしているので、簡単に見分けられると思います。
もっと分かりやすく言うと、雄はヒョウ柄っぽい模様をしていて、雌は黒っぽい色と覚えておくと良いでしょう♪
このメスグロヒョウモンという名前も、雄はヒョウ柄、雌が黒というところから名付けられたようです。
雄は良く見かけるそうですが、雌と遭遇する確率は低いようですね。
もし、雌を見かけたら結構レアな事なので、写真を撮っておくと良いかもしれませんね!
メスグロヒョウモンについてのまとめ
今回はメスグロヒョウモンについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
蝶々はよく観察してみると、とても綺麗な模様が入っており、中には珍しい模様をもっているものもいます。
興味がある方は、蝶々を見かけたらじっくり観察してみて下さいね。
ライターMISAKI