皆さんはルリボシヤンマという生き物をご存知でしょうか?

ヤンマは良く似ている種類のものが多いので、ルリボシヤンマを見た事があるのか無いのか分かりにくいという方も多いかと思います。

時々トンボと見間違えられる事も多いんだとか…。

 

特にルリボシヤンマが生息する場所は限られているので、見る事が出来たら結構レアな体験ですよ☆

今回はそんなルリボシヤンマの生態や特徴、そして見分け方などについて紹介していきたいと思います。

ルリボシヤンマって一体どんなヤンマ?~生態と特徴について~

ルリボシヤンマはヤンマ科のトンボの一種です。

ルリボシヤンマは北方系のヤンマで、日本に生息する仲間は4種類いるとされています。

 

生息地はユーラシア大陸・北アメリカ、日本では北海道・本州・四国に分布しています。

生活環境は寒冷な気候を好んでいて高標高地の池や湿地に多く生息していて、温暖な平地では少ない傾向にあります。

やや暗がりの池や沼地に姿を現す事が多く、環境や気候によって棲み分けをしています。

 

体長は約75mm~85mm程で、体の色は茶色味が強く胸部の模様と胸部斑紋の形状が若干異なっているのが特徴です。

ただ中には淡色部が青色をしているものもいるようです。

成虫は7月中旬頃になると羽化し始めて、10月下旬頃までその姿を見る事が出来ます。

 

羽化して間もないルリボシヤンマは、体全体が灰褐色ですが成長するにつれて成虫のように色味が出てきます。

成熟した個体の複眼は青緑色で、胸部の模様と腹部斑紋は黄色に変化していきます。

研究の結果で斑紋の色彩には地理的変異が関係しているとされていて、寒冷地では斑紋の大半が水色や緑色になるようです。

 

夜間はじっと大人しくしている事が多いですが、明るい間は活発に飛び回る完全な昼行性です。

食性は肉食性で、成虫は昆虫類を食べ、幼虫はミジンコ・アカムシ・ボウフラなどの水生昆虫を食べて生活しています。

 

その他にも、メダカなどの小魚やオタマジャクシなどを食べる事もあり、獲物が取れない日が続くと共食いする事もあるようです。

産卵は湿地や小規模な浅い池沼で、雌が単独で植物組織内や湿土に産卵します。

 

スイスでの研究によると、ルリボシヤンマの雌は産卵中に雄に守ってもらえないので、天敵などの気配を感じると草が生い茂っている所に隠れたり、時には死んだふりをする事が分かっています。

 

そして、ルリボシヤンマの雄の性器は優れていて、一度の交尾で卵に受精出来るので何度も交尾をする必要が無く、再度交尾をしようとすると雌の方の生殖器官が壊れてしまう為、雄が再び近づいて来ると死んだふりをするようです。

ルリボシヤンマの見分け方

ルリボシヤンマはよくオオルリボシヤンマと見間違えられます。

しかし、決定的に違うのは体のサイズです!

 

オオルリボシヤンマは名前の通り大型のヤンマになるので、見た目はルリボシヤンマと違いはあまりありませんが、大きさが違うので見慣れてしまえば直ぐに違いが見分けられると思います。

 

そして、大きさの他にもルリボシヤンマよりもオオルリボシヤンマの方が青っぽい個体が多く、胸部側面の黄色模様の形状にあり、上部から横にはみ出ている部分が太いのが特徴です。

 

見分けがつくまでには慣れが必要ですが、よく見ると違いが分かるかと思いますのでジックリ観察してみて下さいね♪

ルリボシヤンマについてのまとめ

今回はルリボシヤンマについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

日本での生息域が少ないので見る機会が無い方もいるかと思いますが、もっと詳しく知りたい方は図鑑や写真などを参考に調べてみる事をオススメします!

ライターMISAKI