蜂蜜に付けたレモンはスポーツ後にもちょっと疲れた時にも私たちの体を回復してくれる救世主。
特に国産レモンを皮ごと付けたレモンは一口口に入れただけで体が引き締まります。
今回はそんなレモンについて詳しくお話します。
レモンの特徴
レモンはミカン科ミカン属の常緑低木で原産地はインドのヒマラヤ山麓と言われています。
樹高は3mほどになり、枝には棘があります。
葉には厚みがありひし形、もしくは楕円形で縁は鋸歯状になっています。
レモンの花の季節と旬
レモンの花は紫色の蕾をつけ、白もしくはピンクで強い香りのする5花びらの花を咲かせます。
周年開花の修正があり、日本での開花の中心は5月中旬~下旬で強い香りを放つ花が楽しめます。
果実は開花後約半年後に成熟し、その後長い期間利用することができます。
収穫時期は10月~4月。果実は紡錘形で先端に乳糖と呼ばれる突起があります。最初は緑色をしていますが、熟すと黄色になりライムにもよく似ていて、1本の木に200~300個の実をつけます。
市場に最も多くレモンが出回る時期は12月。レモン取り扱い量として最も多い45%がアメリカ産のレモン、28%がチリ産、11%が広島県産となっています。
レモン栽培の歴史
レモンの原種はシトロンで古くから地中海沿岸で盛んに栽培されていました。
レモンの栽培はイスラム帝国成立以前のサーサン朝ペルシアのペルシア人たちによって行われ、その後アラブ人たちが大々的に栽培するようになりました。
9世紀頃になるとイスラム帝国が制服したシチリアにレモンが持ち込まれるようになり、私たちが良く知るシチリア産のレモンはこの時代の大生産地のものです。
11世紀にはヨーロッパにレモンが持ち込まれましたが、緯度が高いヨーロッパではほとんど定着せず、15世紀にあるとイタリアやスペインで盛んに生産されるようになりました。
日本では明治6年に静岡県で栽培が開始されたのが始まりと言われています。
昭和31年には今の日本のレモンの主産地である広島県の芸予諸島に和歌山県からレモンの苗木がもたらされ、その後瀬戸内海を中心に広く栽培されるようになりました。
現在は日本のレモン消費のほとんどを輸入レモンに頼っているのが現状ですが、近年はポストハーベストなどの問題もあり、国内産にも注目が集まってきています。
レモンの種類
日本で扱われるレモンの種類はリスボン種とユーレカ種がほとんどです。
リスボンは樹勢が強く豊産性の品種で枝は直立方向に伸びるので大木になりやすいのが特徴です。
棘がやや多く、1917年に南カルフォルニアのリバーサイドで開発され1950年頃に市場に出回るようになりました。日本ではブランド名のサンキストでもよく知られカリフォルニアや広島県で栽培されています。
ユーレカはシチリア原産で受精はレモンの中ではやや弱く開張性で棘が比較的少ないのが特徴です。
リスボンより耐寒性がやや低いとされていますが品質が高く評価されカリフォルニアで多く栽培されています。
日本ではほとんど見ることがありませんが他にもビアフランカというシチリア原産の品種やジェノバと呼ばれるチリや南アメリカで主に栽培されている品種もあります。
またポンテローザは普通のサイズの3倍ほどの大きさのあるジャンボレモンでオオミレモンとも呼ばれています。日本でもごくわずかですが流通するようになり、酸味がややマイルドな品種です。
インドではガルガル、イタリアではフェミネロ、スペインではベルナなどが栽培されています。
雑種では中国で発見されたオレンジとレモンの自然交雑によって誕生したと言われるマイヤーがニュージーランドを中心に多く栽培されていて、小笠原諸島ではサイパンレモンが栽培されていて、果実は一般的なレモンよりもやや大きく丸みを帯びた品種です。
スイートレモネードはオレンジとレモンの交配種として売られています。