カレーライス、マリネ、オニオンリング等々日本人の好きな食べ物には無くてはならない野菜、玉ねぎ。

甘みがたっぷりと含まれている玉ねぎは単にグリルしただけでも、その甘さが際立ちフルーツのような味わいになるものもあります。

そんな玉ねぎについて詳しくお話していきます。

玉ねぎの特徴

玉ねぎはネギ属の多年草。園芸上では一年草もしくは二年草として扱われます。

球根は野菜として食用とされます。色、形状、大きさは様々です。

玉ねぎの旬の季節

玉ねぎの旬の季節は新玉ねぎが出回る季節です。

玉ねぎは全国で栽培され、保存性も高いので一年を通して手にいれることができますが、柔らかい新玉ねぎが出荷されるのは4月と9月頃になります。

北海道の玉ねぎは2~3月にかけて種をまき、9~10月にかけて収穫されます。

収穫された玉ねぎはすぐに出荷されるものと貯蔵されるものがあり、出荷は9月から翌春4月頃までです。

 

一方、九州で栽培される玉ねぎは4~6月頃に収穫され、出荷は5~9月頃までになり、北海度の玉ねぎのない時期に重なります。

愛知県では主に貯蔵しないタイプの新玉ねぎが生産され、4~7月にかけて収穫、出荷されます。北海道の玉ねぎと九州の玉ねぎの端境期に当たります。

玉ねぎ栽培の歴史

玉ねぎの原産は中央アジアとされていますが、野生種は発見されていません。

栽培の歴史は古く、紀元前のエジプト王朝時代にはニンニク等と共に労働者に配給されていました。

 

ヨーロッパの地中海沿岸に伝わった玉ねぎは東ヨーロッパでは辛みの強い辛玉ねぎ群、南ヨーロッパでは辛みの少ない甘玉ねぎ群が作られました。

これらの両系統は16世紀にアメリカに伝えられ、様々な品種が作られました。

 

一方で原産地から東アジアに伝わることはなく、日本では江戸時代に長崎に伝わりましたが観賞用に留まり、食用としては1871年に札幌で試験栽培されたのが最初と言われています。

1978年、札幌農学校教官のブルックスによって本格的な栽培が始まり、その後の1880年に札幌の中村磯吉が農家として初めて栽培を行いました。

 

品種の系統としてはアメリカから導入された春まき栽培用の品種が札幌黄に、秋まき栽培用の品種が大阪に導入され泉州黄に、そしてフランス系の玉ねぎが愛知白に名前胃を変えてそれぞれ地域に定着化しました。

 

日本での生産量が最も多いのは北海道で全国の5割強を占めています。

北海道についで佐賀県、兵庫県、愛知県、長崎県、静岡県、大阪府が主な産地で北海道は春まき栽培、他府県では秋まき栽培が行われるので季節ごとに産地の異なるものが小売されています。

また、中国やタイ、韓国、アメリカ、トルコ、オーストラリア、ニュージーランドからの輸入品も多いのも現状です。

玉ねぎと涙の関係

玉ねぎを切ると涙が出るのは玉ねぎの細胞がスライスされた時に発生する成分が気化して目や鼻の粘膜を至芸するためです。

これはゴーグルで眼をつまむか、鼻を防ぐと緩和することができます。

水につけながら切ると刺激成分が水にとけて気化しなくなるので痛みが和らぎますし、切る直前まで冷蔵庫で冷やしておくのも良い方法です。

逆に電子レンジで加熱することも刺激成分の効果を弱めることができます。

最近は涙の出ない玉ねぎの開発も行われていますが、遺伝子組み換え作物の為に市場には出ていません。

玉ねぎの栄養

玉ねぎの栄養成分は炭水化物が多めでビタミンC、B1、B2の他にカリウム、カルシウムなどのミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれています。

栄養的に優れ、多産で常温で保存が可能でどの国の料理にも利用できるので軍隊や長期間の公開に出る船舶での利用があり、それによって各地に利用が広がっていったと言われています。

(ライター ナオ)