みずみずしい爽やかな食味が癖になるオレンジ。
輸入品の流通が多いオレンジですが、日本でも栽培している地域はあります。
オレンジの花は一体どんな花なのでしょうか?
オレンジの特徴
オレンジはミカン科ミカン属に分類される常緑小高木です。
原産地はインドのアッサム地方で日本に導入されたのは明治時代と言われています。
現在の主産地はアメリカ、ブラジル、スペイン、イタリア、メキシコなどで日本での栽培はネーブルオレンジを覗いてそれほど多くなく、国内流通品の大部分はアメリカのカリフォルニア産です。
日本ではネーブルオレンジは広島県、和歌山県、静岡県などで年間6000t前後生産されています。
オレンジの花の季節
オレンジの花は芳香のある花で白またはピンクの両性花で、2㎝程です。香気が強く蜜も多いので蜜源植物にもなっています。開花の時期は種類にもよりますが、概ね5月頃です。
萼片や花弁はバランスよく3枚または5枚で、雄しべは2重に並んでいて外輪の雄しべは花弁と同じ位置にあります。
雌性生殖器官は2~5つ以上の心皮が合体した1個の雌しべからなり、1本の木から最大で6万個の花を咲かせます。
オレンジの種類
オレンジの種類は数多くありますが、どれも比較的薬剤を使わずに栽培できるのが特徴です。
スイートオレンジは生食用のオレンジ。ネーブルオレンジやバレンシアオレンジがこの種類になります。一方サワーオレンジと言われるオレンジは酢やマーマレードに利用されるオレンジです。
バレンシアオレンジは世界で最も多く栽培されている熟期の最も遅いオレンジで輸入オレンジと言えばこれが中心です。
ネーブルオレンジはへそと種のないのが特徴でバレンシアオレンジに次いで栽培が多いオレンジで、ワシントンネーブル、鈴木ネーブル、森田ネーブル、白柳ネーブルなど多くの品種があります。
ブラッドオレンジは果皮や果肉にアントシアニン色素を生じるオレンジの一群です。多くの品種がありますが、日本ではタロッコという種類が知られています。
ダイダイもオレンジの仲間です。中国や日本に古くから分布していて、食酢として利用されています。日本では正月飾りに使われています。
また、福原オレンジという千葉県生まれの耐寒性の強いスイートオレンジもあります。品質はもう一歩です。
オレンジの栽培
オレンジの栽培は基本的に温暖な地域で行い、植え付けの時期は3月下旬~4月中旬です。根詰まりを防ぎ、通気を良くするのが目的で2~3年に1回は必要です。
植えつけの時には有機質肥料か即効性化成肥料を元妃とします。6から11月に即効性化成肥料を追肥し、鉢植えは3、6、9月に有機質肥料か緩効性化成肥料を施します。
日光を好むので庭植えの植え付け場所、鉢植えの置き場と共に陽当たり良好な場所を選ぶようにします。
土の表面が白く乾いたら鉢底の穴から少し流れでるくらいたっぷりの水を与えます。庭植えの場合は日照りが続くような時に水やりをします。
病気は潰瘍病が心配されます。葉や枝、果実に発生し、ミカンハモグリガの食害痕が原因となり、風でこすれた傷口から感染し、ひどい場合は落葉します。
害虫はアブラムシやアゲハの幼虫、ミカンハモグリガ、カミキリムシなどに注意が必要です。特にミカンハモグリガは夏芽、秋芽を加害するので幼木を早く大きく吸うにはこの防除が欠かせません。
選定は3から4月にかけて行い、陽当たりを校了した整枝が必要になります。蕾が多すぎる場合には3~4葉に1花程度に間引くようにします。さらに7~8月に摘果を行います。
品種にもよりますが1果につき30~40葉くらいは必要になります。
(ライター ナオ)