シャキシャキとした食感が美味しいレンコン。
お正月には欠かせない食材のひとつです。
そんなお馴染みの食材レンコンですが、その栽培の歴史や旬の季節についてご存知でしょうか。
今回はレンコンについて詳しくお話します。
レンコンの特徴
レンコンはハスの地下茎が肥大したもの。
ハスはインド原産のハス科の多年生水生植物です。
レンコンの原産地は中国もしくはインドと言われ、主に沼沢地や蓮田などで栽培されます。
内部に空洞があり、いくつかの節に分かれていて、節の長さは品種によって異なります。
輪切りにすると穴が多数あいていることから先を見通すことに通じ演技が良いとされています。
レンコンの旬の季節
レンコンの旬は10月~3月までで蓮を掘るというのは冬の季語にもなっています。
お節料理の時期に最も出荷量が増え、秋に収穫されるレンコンは柔らかくてあっさりとした味わいで、一方冬に出荷されるレンコンは粘りが出て甘みが増します。
レンコン栽培の歴史
紀元前3000年頃に宗教的に意味のある蓮の花の観賞用として栽培され、それが中国に伝わりレンコンが食用化されたと言われています。
日本に伝来したのは奈良時代で、その後日本全国に広まったとされていますが、一節ではハスの植物自体は縄文時代に既にあったという説もあります。
奈良時代のレンコンの栽培は収穫量が非常に少なく、本格的に栽培されるようになったのは新たに中国種を導入した明治初期以降のことです。
一説にはエジプトが原産であるともいわれていて古代エジプト人はレンコンを好み、茹でたり焼いたりして食べたという説もありますがこれはレンコンではなく、スイレンの根だったと考えられています。
日本では作付面積、出荷量共に茨城県が全国トップで主に土浦市、かすみがうら市、小美玉市、稲敷市で盛んです。
出荷量は土浦市が1位で徳島県鳴門市が2位、愛媛県愛西市が3位、山口県岩国市が4位と続きます。
通常連音の穴の数は8個ですが岩国市で栽培されるレンコンの穴の数は9つです。
レンコンの栄養価と調理方法
レンコンは泥のついたままの状態で出荷・販売されます。これは光や空気からレンコンを守、日持ちさせるための出荷方法ですが、中国からの輸入ものは水煮状態のものがほとんどです。
可食部の8割が水分で、残りの部分は炭水化物が17%、たんぱく質が約2%、灰分が約1%、繊維が約5%、可食部100gの熱量は74㎉です。
カリウムやビタミンCの水溶性ビタミン、タンニン、ムチンも含まれますが脂質はほとんど含まれていません。
ビタミンCの含有量はビタミンCの代表ともいえるレモンと同じ含有量というのは驚くべき事実。
タンニンは血管を収縮させる作用があるので女性の子宮からの不正出血などにも効果的と言われ知恵ます。
ムチンは納豆やオクラにも含まれているネバネバ物質で、肝機能を高めたり、胃壁を守る働きがあり、飲みすぎや食べ過ぎなどに効果的です。
下ごしらえとしては皮を剥ぎ、大抵の場合は水や酢水に入れて黒くならないように色止めを行います。
特に変色を防ぎたい時には酢水に浸けるのが一般的です。
色止めをするとシャキシャキとした食感になりますがしないとモチモチとした食感になります。
色止めをせずにいると黒ずんできますが、この黒ずみの正体はポリフェノール。決して悪い成分ではありません。
下準備の済んだものは輪切りなど適当な大きさに切り分けられて冷凍、または水につけられた状態で販売されています。
煮物や酢レンコン、すり流し、砂糖漬け、金平、天ぷら、れんこんチップス、レンコンの揚げ団子、レンコンサラダ等様々な料理に加工されます。
(ライター ナオ)