クレマチスは庭木としてトレリスに這わせるようにしていたり、初夏になると平面状の青紫色の花が目に涼やかなツル性の植物です。
クレマチスといえば初夏が季節と思いきや、最近はいろいろな品種があるようです。
クレマチスについて
花を咲かせるつる性植物の中で、昔から一定の人気があるクレマチスですが、4月下旬から6月くらいの従来のクレマチスの開花時期以外にも、秋冬に咲くクレマチスの品種も多くあります。
クレマチスは北半球の温帯に分布するキンポウゲ科センニンソウ属の植物です。
中国、台湾、ヒマラヤなどユーラシア大陸の主にアジアを中心に広く自生しています。
クレマチスの品種と冬
冬の間はどうなっているかというと、大きく分けて3つほど種類があるようです。
つるを残して越冬する「旧枝咲き」、いったん枯れたようになり、気温が上がると新芽を伸ばす「新枝咲き」、「新旧咲き」といわれています。
クレマチスは常緑のものと、夏に落葉するものがあります。
ここ数年よく見かけるのは白い花のモンタナ系です。
この品種はつるを残して冬を過ごします。花の季節も長いです。
また、3月頃の早春に咲くクレマチスもあります。花は小ぶりで白っぽく、ニュージーランド産がもとになったクレマチスだそうです。
本格的に春になると、アーマンディー系の常緑のタイプが開花します。
ニュージーランドにもクレマチスは自生しています。約11種ほどが分布しています。
ニュージーランド系のクレマチスは前年のつるに花をつける旧枝タイプのようです。
クレマチスの剪定について
冬咲きクレマチスは寒さに強く、比較的初心者向けとされます。
また、ガーデニングの本場、英国ではバラの背景としてクレマチスが好まれるともいわれます。成功したらゴージャスなお庭になるでしょうね。
クレマチスは植えてから一年目は、花が咲いたらとりあえず花を摘みます。
二年目以降が大事です。旧枝タイプのものは、3回くらい剪定します。
剪定といっても、春には咲き終わった花をとり、初夏は翌年花がうまく咲くように枝を切り新しい枝を出しやすくします。
もう一回は冬ですが、これは形を整えるためです。
生育がうまくいけば、クレマチスはつるが枝の節から元気よくあっちこっちに伸びますので、形を整えます。
3年目以降の剪定は、古い枝をカットすると新しい枝が伸びてきやすいようです。
クレマチスは品種ごとに適したお手入れ方法があります。
基本的には日向を好みますが、半日陰を好む事もあります。
水はけのよい土が適しているようですが、常緑のものは特に水をどんどん吸い込み成長します。
常緑のクレマチスや自生種
クレマチスはもともと常緑のつる植物です。
園芸品種が多く原種といってもわかりにくいのですが、日本に自生するクレマチスはカムパネラという系統のもののようです。
開花時期は5月から6月頃、本州から四国に分布し、ほのかに黄色がかった白い花が咲きます。
花はやや下向きにつくベル状で、前の年の枝につくようです。草丈は80cm~2mほどになります。
日向から半日陰を好みます。葉の方が花より大きいようですが、とても美しい植物です。
クレマチスの原種は少なくとも300くらいはあるといわれています。
日本に自生するクレマチスは、ハンショウヅル、カザグルマ、クサボタンなどといわれています。
江戸末期の17世紀には日本にも分布していたとされています。
19世紀ごろにシーボルトが日本や中国に自生するクレマチスを持ち帰り、品種改良が進んだといわれています。
日本でクレマチスの栽培がされるようになったのは江戸時代頃とされます。
主にカザグルマやテッセンなど、浴衣で打ち水をする姿が似合いそうなクレマチスです。
戦後にふたたび改良が進み、ここ数年またクレマチスの人気が高くなっています。
現在我々が目にするクレマチスの大きな花は実は萼片にあたります。
テッセンはもともと中国に自生している、白い6枚の花弁に雄蕊が花弁のように見える花だそうです。
カザグルマは花弁のような萼片が8枚あり、日本の山中に自生していたともいわれます。
クレマチスの一年
原種も園芸品種も多様なクレマチスは、一年中見る事ができます。
クレマチスの花の季節といえば、5月から6月頃でしょう。硬い茎に葉が対性し、自然と古い枝の節からまた枝が出てきます。
葉のところから細長い茎の様なものが出て、その先に大きな6~8枚の萼片をつけます。
クレマチスは被子植物の一種です。実は実をつけます。
クレマチスの丘
静岡県長泉町にある人気スポットとしてクレマチスの丘、という場所があります。
美術館、文学館などの複合施設で広い敷地内にはたくさんの植物があります。クレマチスはなんと
2000株もあるので、年間通して様々な品種のクレマチスを見る事ができます。
クレマチスの季節
クレマチスの季節は初夏です。園芸品種は多く、冬に咲く種類もあります。
お好みに合わせて育てる事ができるようですよ。
(ライター:おもち)