地割れのような部分の土からいちごの草が出ているのを見た事がありますか。

小樽市でいちごが突然出ているのを見た事があります。

 

あれは7月でした。北国の初夏は本州の春にあたります。

いちごの旬の季節はいつなのでしょうか?

いちごの秘密

見慣れたいちごにはたくさんの秘密があります。

子供の頃、いちごは野菜なのか、果物なのか考えてしまった人もいるのではないでしょうか。

いないかもしれませんが、いると仮定した上で話を進めます。

いちごは果物のように扱われますが、狭義には果実的野菜ともいわれます。

 

スイカやメロンもそうです。畑のようなところで栽培され果実がとれる作物は、一般的に考える「果樹」とは違うような気もします。

「果樹園」と「畑」の地図記号も違いますし、栽培方法や実の付け方、成長の仕方も違いますね。

 

予想されるようにこの事には諸説あり特に定まった何かはないのですが、いちごは「多年生本生植物で収穫されながら半永久作物として育てる事ができる」ので果実ですが、生産者側からすると、収穫後はまた苗を植え直すので野菜のようだ、とされる事があります。

 

あの赤いつぶつぶは意外にも微妙な立場に立たされている果物です。

他、果実的野菜というものには、イチジク、バナナ、アケビなども入ります。どれも絶妙に微妙です。

いちごの実について

いちごはバラ科の多年草です。

多年草というのは草のことであり、半永久的に収穫が望まれるとの通り、一度うまく根がつけば果実が実ります。

 

ここでもいちごには秘密があります。いちごというのは、ああ見えて秘密が多く披瀝できない複雑さを内包したタイプなのです。

我々が日頃食べているいちごは「偽果」です。

 

ご存知の方も多いとは思いますが、いちごの表面の種のような粒粒がいちごの果実であり、痩果(そうか)です。

いちごの実そのものは花托といわれるもので、果実本体である粒粒を支えるような役割をしています。

 

普段食べているいちごは実は果実ではない?!

などともいわれますが、全く果実でない事はないものの、思っているものとは少し異なる作りのものである、というようなものがいちごの果実です。

いちごの花について

いちごの花は4月~5月に咲きます。

白い5片の小さな花に黄緑色の萼片も5枚あります。

 

草丈は20cmほどになります。中央の花の中ほどには例の「花托(かたく)」があります。

花托の上にはたくさんの雌蕊があり、周りには20本ほどの雄蕊が取り巻いています。

 

たくさんの雌蕊のひとつひとつに、果実のもとになる子房がついています。

この子房が大きくなったものがいちごの粒粒であり果実です。

 

果実とは子房が成長した部位の事をさすようです。

いちごを見ていて何か毛があるな、と思った事はありませんか?私はあります。

あれはいちごの粒に残った雌蕊です。毛ではありません。いちごは4、5月頃が旬の時期です。

いちごの根について

いちごの根はひげ根状のようになっています。

いちごを引っこ抜いた事がある人は見た事もあると思いますが、白っぽい根の周りに小さい根が出ています。

 

その根をいちごは横にも伸ばします。この地下にあるつるの様なものは「ランナー」といわれます。

この根さえ伸びて成長する事が可能であれば、いちごは増え半永久的に収穫する事もできます。

 

いちごは株でも増えますが、どちらかというと根が生育しやすいようにした方が良く成長します。

春先になるとポット植えのいちごの苗を見かけます。

 

最近ではランナーなしの、つまりベランダなどで楽しむためのいちごの苗などもあります。

基本的に寒さに強いといわれるいちごですが、マイナスの気温になると実はつけないようです。

いちごの品種や季節など

食用を目的としていちごの栽培がされるようになったのは、200年ほど前からといわれます。

意外に新しい作物のひとつです。欧州に運ばれたいちごは改良され、現在流通しているオランダ産のいちごの原型のような品種が作出されたとされています。

しかしそれ以前に欧州でいちごがなかったかいうと、そういう訳でもないようです。

今「いちご」というと赤い小さな山形のいちごですが、広義にはきいちごや野いちごも入るからです。

 

いちごの実をよく食べるのはヒヨドリたちです。いちごは鳥媒花のようですね。

食用のいちごの主な種はハウス栽培です。

 

12月頃から実をつけます。露地もののいちごの旬の季節は3月~4,5月くらいまでのようです。

栃木県の「とちおとめ」佐賀県の「さがほのか」、福岡の「あまおう」宮城県「もういっこ」など、いちごの品種は約48種ほどあるそうです。

いちご狩りの時期

2月頃からいちご狩りのシーズンが始まります。

関東近郊だと5月の連休あたりまでいちご狩りができます。

 

北海道だと札幌近郊の八剣山でいちご狩りができます。

露地栽培、無農薬で、いちごの季節は6月から7月頃と、ちょうど夏休み時期です。

 

ここで栽培されているいちごの品種は「けんたろう」です。

2004年に品種登録された新しい北海道産のいちごです。

気候が比較的冷涼な北海道地方では夏から秋までいちごの収穫が可能であり、意外に作付面積が広いようです。

いちごの食べ方

いちごの食べ方は人それぞれですが、冷凍して置いて真夏の水分補給やビタミン補給として食べる、というのが美味いと思います。

夏になると暑くて冷たいものを暴飲食しがちですが、それだと冷房負けしますので凍らせたいちごで水分補給をすればよいのです。

いちごの旬の時期は

いちごは通年食べる事ができます。

近年では冬から春にかけて最もいちごの出荷量が多くなります。

 

ごく普通のいちごの旬の時期は5月くらいからのようです。

赤いいちごにはなんとなく青い空、緑の原っぱが似合う気がします。

(ライター:おもち)