スズランエリカの特徴

スズランエリカはツツジ科エリカ属に分類される南アフリカ原産の常緑低木です。

樹高は60㎝程度でエリカの中では低木の方で、葉は長楕円形で小さいのが特徴です。

スズランエリカの花

スズランエリカの花は小枝の先端に3個ずつセットで咲きます。

株全体としては沢山の花をつけ、扁平なつぼ型になり、花の色は白色です。

スズランのような花を思わせることから、この名前がついたと言われています。

エリカ属の特徴

エリカ属に分類される植物は繊細な細い枝に小さい花をびっしりと咲かせます。

株はとても賑やかで迫力がありますが、花の一つ一つはとても小さく、可憐で個性豊かです。

エリカ属には740種があるといわれ、そのうち16種がヨーロッパにあり、他の大部分のものは南アフリカに自生しています。

エリカの種類

エリカの種類は南アフリカ原産の種類とヨーロッパ原産のものに分けることが出来ます。

南アフリカ産の品種は冬から春にかけて咲き、ヨーロッパ産のものはヒースと呼ばれ、夏に花が咲きます。

 

南アフリカ産のジャノメエリカは比較的耐寒のある種類で、エリカの中では最も有名な品種と言っても過言ではありません。

ピンク色の花びらで、花の中心部分が黒くなっていることからジャノメの名前がついたと言われていて、園芸店などでは冬から早春にかけて鉢花としてよく見かける品種です。

 

もう一つ冬から早春にかけて次々と花を咲かせるのがクリスマスパレードです。

うつむき加減に咲く筒状の細長い花が可愛らしく、クリスマスにはポインセチアなどと寄せ植えにするととても華やかな雰囲気になります。

 

純白の清楚な花姿が魅力的なのはホワイトデライトです。

しかし、この白い花はその後どんどんピンク色にそまっていき、分岐する枝先についた花が一斉に咲いて変色していく姿がとても美しい光景です。

 

針葉樹の葉をしているのが特徴的な観賞価値の高い品種がメランセラ。

市場であまり出回らないヨーロッパ原産の人気品種がダーレンシスで、樹高が低く横にもこもこ広がっていくのが特徴です。

耐寒性もあるので、冬でも戸外で管理することが可能です。

 

他にも冬に咲く品種で筒状の赤い花を咲かせるウィンターファイヤーは株立ち状に育ち、樹高は40~50㎝程度と小さ目です。

ピンクビューティーも冬に咲く品種で、細い赤紫色やピン色の筒状の花を咲かせます。株立ち上に育ち、やや小さめです。

スズランエリカの栽培

スズランエリカは日当たりと風通しのよい場所で管理します。

ヨーロッパ産のものも南アフリカ産のものも根が細かく、水はけがよく、なおかつ乾燥しすぎないところで栽培します。

 

植え付けはヨーロッパ産の品種は3~4月、南アフリカ産の品種は9~10月で、両方とも庭植えの場合は根付いてからの水やりはほとんど必要ありません。

鉢植えの場合は水切れを起こさないようにたっぷりと水を与えます。

 

生長期の春と秋に肥料を施し、月1回の置き肥か月2~3回の液体肥料を施します。

夏の高温期は肥料分が残らないように注意が必要です。

 

アブラムシとカイガラムシの発生には気をつけなければなりません。

カイガラムシは早めに見つけてブラシなどでこすり落とすと良いでしょう。

 

開花後は花がらを切り取り、形を整えます。

2/3~1/2位を残して刈りこんでしまいましょう。

株を増やしたい時は春か秋に挿し芽で増やします。

スズランエリカの花言葉

スズランエリカの花言葉は「幸せな愛を」

エリカの花言葉は幸せや孤独など両極端なものがあるのが特徴的ですが、ヨーロッパでは白い花を見つけるという言い伝えがあり、スズランエリカの花言葉もそこからきているのではないかと感がられています。

(ライター ナオ)