シャコバサボテンという植物をご存知でしょうか?

園芸種としても出回っているサンボテンの仲間、シャコバサボテンについて詳しくお話します。

シャコバサボテンの特徴

シャコバサボテンはサボテン科スクルンベラゲラ属に分類される森林性樹上着生生活をするサボテンの一種です。

ブラジルリオデジャネイロ州のオルガン山脈などの高山を原産とするサボテンで、冬場に開花するので、海外では「クリスマス・カクタス」と呼ばれています。

短日性植物で一日の日照時間が短くなってくると蕾を形成することが知られ、日本では昭和初期頃からシャコバサボテンの種内交配園芸品種も多数存在していたと言われています。

茎の節ごとに一対の突起が隆起していて、その姿がシャコの体に似ていることからこの名前がついたといわれています。

シャコバサボテンの花

多肉質で縁にギザギザがあり、小判型の形状をした葉茎節がいくつも連なっています。

幾又にも枝分かれし、その葉先に花をつける独特の形状。

 

現在では様々な園芸種が出回っており、花の色は赤色やピンク色、桃色、朱色、黄色、白色等多岐にわたります。

中には低温で開花させると花の色が変わったり、めしべだけ違った色をしている品種もあり、実に多彩です。

 

開花の時期は10月~1月にかけてが中心で、花の大きさは7㎝程。

蕾がポロポロととれてしまうという欠点もあるので、蕾つけたての頃には注意しなければなりません。

シャコバサボテンの原種

現在、園芸種として販売されているシャコバサボテンは以下の5品種が原種となって展開されています。

まず、最も重要な品種である原種のシャコバサボテンがスクルンベルゲラ・トルンカタと言われるものです。

 

そして次にスクルンベルゲラ・ルッセリアナが挙げられます。

こちらはスクルンベルゲラ・トルンカタと分布が重なる品種ですが、自生地の標高が異なるのと、花の時期が違っていることで区別されます。

 

スクルンベルゲラ・バックレイはトルンカタとカニハサボテンの自然交雑種と言われ、両者の特徴を併せ持っています。

これを基にしてクリスマス・カクタスと言われる初期の園芸品種は作られているのだとか。

 

現代の園芸界の主流となっているのはスクルンベルゲラ・オプンチオイデスで、12月近辺に開花し、葉が色づくようになったのはこの品種のお陰と言っても過言ではない。

スクルンベルゲラ・オルシッチアナは大型の四季咲き性のある品種で、チバ・シリーズともいわれています。

シャコバサボテンの品種

原種を元にして作られた園芸種も数多く存在しています。

例えばダーク・マリーと言われるものは濃赤花の代表的品種で、分岐は少ないが大型で大鉢仕立てに向いている中生の品種です。

 

ゴールド・チャームは薄黄花の代表品種で、分岐は少ないが大型で、大鉢仕立てに向いている晩生です。

スーパー・ケーガ二―は薄いオレンジの花がさく品種で、強健な大型の品種、大鉢仕立てに無為得ています。

 

エバは11月上旬ころから咲くピンク花の品種。分岐が多くて小葉で多花性です。

ピンクローズは珍しいバラ咲きの立ち性の品種です。

パールウェーブ葉白い花びらにフリンジが入る美しい晩生種です。

 

コンペイトウは葉が丸く巻き込んでいて、蕾がピンク色、赤花のもののことをいい、蕾の内から赤いものや白色、ピンクのものがあります。

チバ・ルビー葉棒のような茎節が特徴的で、国内での流通はほとんどありませんが海外では観葉植物つとして楽しまれています。

シャコバサボテンの花言葉

シャコバサボテンの花言葉には「一時の美」「美しい眺め」「つむじまがり」「命の喜び」「もつれやすい濃い」などと言ったものがあります。

(ライター ナオ)