皆さんは、アンモナイトとオウムガイをご存知でしょうか。
そして、その両者の「違い」をご存知ですか?
今回は、違いについてご紹介いたします。
アンモナイトって?
アンモナイトについてご紹介いたします。
古生代シルル紀末期から中生代白亜紀末までのおよそ3億5,000万年前後の間を生きていた頭足類の生き物です。
アンモナイトは、平らな巻き貝の形をした殻を持っているのが特徴です。
示準化石という地質学上とても重要な化石と考えられています。
その理由として、出土数が多く年代によって形に差異がある為です。
アンモナイトの外観は、一見、巻き貝と同じように見えますが、よく見ると異なります。
巻き貝と共通点が多い点として、『等角螺旋、対数螺旋、ベルヌーイ螺旋構造』を持っています。
巻かれたぜんまいばねと同じような形で外側へと向けて成長していきました。
巻貝は、うずまきの螺旋が最深部まで仕切り無くつながっている内部構造になっていますが、アンモナイトは、多数の隔壁で小部屋に区切られながら螺旋の連なりができています。
アンモナイトは、軟体動物です。
ただし、タコやイカよりも軟体部分の筋肉組織は弱かったのではないかと考えられており、化石として残っているものが少ないので、どのような構造だったのかは解明されていません。吸盤のある職種が複数あったという点も化石によって考えられております。
オウムガイって?
4億5000万年前から5億年前に誕生し、それからほとんど進化していない生きている化石です。
オウムガイは、多数の短い触手を持ち、浮遊するように遊泳すると考えられております。
オウムガイ科に属する軟体動物です。南太平洋からオーストラリア近海に生息し、水深100m から600mにいます。
800mより深い海域では貝殻が壊れてしまうため棲むことができません。
オウムガイの殻は、アンモナイト同様に巻貝です。オウムガイの殻の内部には規則正しく仕切りがあり、細かく部屋に分けられており、体より奥は空洞である。
この空洞には、ガスと液体が入っている為、この空洞によって水中で浮力を得ているそうです。
オウムガイは、餌を捕食するために90本ほどの触手を使います。
触手のうち、二つの触手が分厚くなり、その触手の基盤が融合し、帽子のような形状を作り、殻の口に蓋をする働きを持つものになりました。
何かに付着する以外には、この触手は使うことがありません。
『ピンホールカメラ方式』の眼をもっています。眼がついているのは短い柄の先で、外側が平らになった独特の形をしています。
視力はありませんが、水の中に落ちた化学物質には素早い動きを見せるそうです。動き方は、イカやタコと同じく水を吹きだして推進します。
アンモナイトとオウムガイって何が違うの?
生きている化石か、もう絶滅している化石か、という違いが第一の点です。
オウムガイの寿命は、十数年から二十年近くも生きるといわれています。
それは、殻の生成による時間がかかり、成長の遅さが起因していると考えられています。
また、初期室と呼ばれる貝殻の中にある空洞の有無がアンモナイトとオウムガイの基本的なちがいであると言われています。
アンモナイトもオウムガイも共に、頭足類という点は共通しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
アンモナイトとオウムガイの違いがわかっていただけたでしょうか。
生きた化石のオウムガイを観察すると面白い発見があるかもしれませんし、もし見れるのなら図鑑などでアンモナイトとオウムガイの殻内部を見てみると違いがはっきりとわかるかと思います。
(ライター:Teyo)