一日の終わりに安心して潜り込むはずの布団に、アタマジラミがいたら一体どうすればよいのでしょう?
アタマジラミがつきやすい場所
アタマジラミは耳の後ろや、頭のてっぺんあたりに発見される事が多いようです。
長い髪を耳にかける時に見つかるのかも知れません。人間の頭髪に寄生するシラミというと、とんでもなく不衛生なのではないか?!とギョッとしてしまいがちですが、一概にそうとも言えず、集団で生活していると稀にアタマジラミが頭髪についてしまう事があるようです。
症状は頭皮から吸血される事によって起こる、頭皮の痒みです。アタマジラミがついた事に気付かずに頭で布団や枕やタオルケット、くしなどを使っていると、布団などに発見される事もあるかも知れません。
アタマジラミと間違えやすいもの
アタマジラミと見間違えるものとしてフケがあります。
乾燥する頭皮に発生する事が多いのですが、目視だと間違える事もあるようです。
アタマジラミの場合は、痒みが出る事が特徴です。また、フケの場合はヘアブラシやくしで髪を梳かすと容易に落ちますが、アタマジラミの卵などの場合は、頭髪の毛根付近にくっついていて取れません。
アタマジラミについて
アタマジラミは虫です。卵の大きさは0,5mmほどです。
卵の状態だと頭皮近くにある場合が多く、髪の毛が長いと気づきにくいようです。約7日で孵化し、脱皮を繰り返して1,2週間で成虫になります。
成虫になると約2~4mm程度です。アタマジラミが頭皮から吸血する期間は、幼虫と成虫の時期です。人体から離れると、成虫でも72時間程度で死亡します。
アタマジラミの被害を防ぐには、孵化させない事が重要です。
アタマジラミの対策
アタマジラミを布団などに見つけた場合、まずは布団、枕、枕カバー布団カバーなどの寝具、あるいは使用したタオル類、帽子などを熱処理する事が大切です。
アタマジラミは卵、幼虫、成虫ともに60度以上5分間の熱処理で死滅するといわれます。
アイロンをかけて熱を加えるのも有効です。また、下着類、パジャマなども熱湯で洗います。
そのあとに洗濯します。アタマジラミがついているものを共用するとその人にもうつる可能性があります。
タオルや帽子、くしやヘアブラシなどの共用はやめます。
継続的なアタマジラミ対策
アタマジラミの卵が孵化するまでは約7日です。その為、毎日の洗髪、頭のてっぺんから髪の毛を梳かす、寝具やハンカチなどの熱処理、洗濯、布団の天日干しを徹底します。
また、使用するくしですが、シラミ専用のものもありますが、なるべく目の細かいくしを用意し、毛髪が生えている付近からきちんと梳きます。
自分の頭の頂部まできっちり梳けない子供の場合、大人が髪の毛を梳いてください。
布団類の熱処理は大変です。布団乾燥機を高温に設定し、30分くらい乾燥させます。
シラミ類は高温・乾燥には弱いです。
洗髪の際はアタマジラミ専用のシャンプーを使用します。効果があるのは、シラミ(アタマジラミ、ケジラミ)専用のものです。
フェノトリンという有効成分が入っているものを選んでください。
頭皮をよく洗うのも勿論、髪の毛を乾かすときもしっかり熱処理を行ったタオル類を使い、よく乾かしてください。
まだ小さいお子さんが頭を痒がる場合は特に、大人がよく気をつけてください。
これらを7日継続しても頭皮の痒みがある場合、皮膚科を受診し、思い切って布団カバーを新しいものに取り替えます。
アタマジラミの予防
毎日すべての衣類を熱処理するのは大変ですので、最初からアタマジラミの被害を予防しましょう。
タオル類、枕カバーなどの共用をなるべくやめて、毎日洗髪し、しっかり乾かします。
アタマジラミの被害はほぼ一年中みられます。夏に増えるとか秋口に増えるなとどされますが、痒みが出て気付く前からアタマジラミが頭部にいる可能性もあります。
生息地は全国とされています。プールや登山、課外学習などで衣類や帽子、タオルなどを共用する事、アタマジラミの場合は頭をくっつけているとうつる可能性がありますので、気をつけます。
アタマジラミは人間の頭皮から吸血し痒みをもたらす虫です。
どこかから湧いてくるだとか、そういう事はありません。
虫なので放って置いておさまるものでもありません。
布団にアタマジラミがいる場合は、最低7日は継続して布団乾燥機を高温にしてかけましょう。
(ライター:おもち)