おならが臭い動物として有名なスカンク。
絵本やアニメのキャラクターとしても登場したり、子供達にも馴染みの深い動物ですが、実は自宅でもスカンクを飼育出来るってご存知でしたか?
今回はスカンクについて詳しくお話しします。
スカンクの特徴
スカンクはネコ目スカンク科に属する哺乳類の総称です。
肛門の両脇にある肛門傍洞腺から強烈な悪臭をする分泌液を噴出して外敵を撃墜することで知られています。
北アメリカから中央アメリカ、南アメリカにかけて生息しています。
スカンク科には4属15種が属しますが、多くは白黒のまだらの体色をしています。
模様は種によってそれぞれ異なり、良く目立つ模様は外敵に対する警戒色になっています。
体長は40~70㎝、体重は0.5~3kg程度です。
長くてふさふさとした尾を持っていて、雑書樹勢でねずみなどの小型哺乳類、鳥の卵、昆虫、果実などを食べます。
地中に巣穴を造り、冬などは巣穴にこもることが多いのですが、冬眠をするわけではないようです。
スカンクの生態
スカンクは悪臭を分泌することで有名ですが、肛門近くからプチルメルカプタンが主成分の分泌液を放出する前に前足で地面を叩いたり、尻尾を立てって肛門部分を相手に見せたりなどして警告の動作を行います。
特にマダラスカンクが行う逆立ちの警告ポーズは有名です。
この警告が無視された場合、肛門傍洞腺を取り囲む筋肉を収縮させることによって分泌液を相手の顔にめがけて噴射するのです。
分泌液を噴射させられる距離は4~5mほどと言われていて、分泌液が万が一目に入った場合は一時的に目が見えなくなることもある程なのだとか。
また、悪臭の範囲は風向きによっては2㎞近くに及ぶこともあると言われています。
一度ついた分泌液は取り除くことが難しく、専用の脱臭剤が使われます。
衣類などは破棄せざるを得ないとも言われます。
スカンクと人間とのかかわり
スカンクは狂犬病の媒介者としても知られています。
テキサス州やカリフォルニア州などでは人間が狂犬病にかかる感染源のトップにあげられ、狂犬病に感染したスカンクはあらゆる動物に攻撃を仕掛けるのでこれによって感染した家畜を介して人間にも感染すると考えられているようです。
ペットとしてのスカンク
スカンクはペットとして購入することもできます。
値段は25万円程度で最近は人気を集めています。
ペット用のスカンクは臭腺を取り除かれた状態で、去勢や避妊などの手術も済んでいます。
そのため、飼い主さんを困らせる臭いがない上に、大人しくなるので飼育しやすいと言われています。
基本的には臆病な性格の持ち主で、ペットとして飼っても抱っこしたり、スキンシップを摂ることは難しいようです。
飼育下での需要は推定で10年で多頭飼いも可能です。
スカンクの飼い方
飼育は基本的にゲージ内で行います。多頭飼いする場合にもスカンクごとに一つにゲージを用意するのが良いでしょう。
スカンク用の専用ゲージは販売されていないので、代わりにウサギやフェレットなどの大き目のゲージを用意します。
餌もスカンク専用のフードはありません。
ドックフードで代用することができますが、それだけでは栄養バランスが不安ですので果物や昆虫なども時々与えると良いでしょう。
適温は18℃前後なので、冬の冷え込みには注意が必要です。
しつけは難しいですが、トイレの場所を固定することは可能です。綺麗好きな性格なので決まった場所をトイレにする習性があります。
ペットとして品種改良されているわけではないので、野性味を十分に残しているところが魅力の一つなのかもしれません。
興味のある方はぜひ、チャレンジしてみて下さい。
(ライター ナオ)