可憐な名前が印象的なハツコイソウ。

色々と想像は膨らみますが、一体どんな花が咲くのでしょう?

ハツコイソウの特徴

ハツコイソウはクサトベラ科に分類されるオーストラリア西部原産の植物です。

草丈が30~60㎝程になる常緑性の低木で、厳密にいうと花木に分類されます。

日本に導入されたのは1970年代と比較的新しく、鉢植えとして普及したのは1990年代以降という、ごく最近見られるようになった植物です。

別名をレシュノルティアともいいます。

ハツコイソウの花

ハツコイソウの花の時期は10~4月です。

花弁は5枚、そのうちの2枚は小さくてあまり目立ちません。

花の大きさは1~2㎝ほど。

 

花色はとても豊富で、黄色やオレンジ、白、青、空色、パステル調などがあります。

羽を広げた蝶がまっているようにも見え、株を大きくすると植物全体が蝶のような花で覆われる様子はとても見ごたえがあります。

 

暖色系の花が多く、3枚の大きな花弁が上側に向くフォルモサという品種と、ブルー系の花で3枚の大きな花弁が下側に向くバローバという2種、そして両者を掛け合わせて生まれた園芸品種が主に栽培されています。

ハツコイソウの育て方

ハツコイソウは一年を通して日当たりのよい所で育てます。

耐寒性は強いですが、多湿に弱いので、特に梅雨の時期などは注意が必要です。

 

水やりは完全に土の表面が乾いてからでよく、また水やりの時は花や葉に水がかからないように株元に静かに与えるようにします。

真夏の高温他紙の時期以外は肥料を与え、液肥の場合は2週間に1回程度、固形の肥料なら2ヶ月に1回を目安にします。

リン酸分の多く含まれる肥料は控えるようにします。

 

枯れた葉や花をそのままにしておくと、灰色カビ病が発生することがあり、こまめに取り除くようにします。

鉢の中が根でいっぱいになり、鉢底から根が伸び出ているようでしたら、一回り大きな鉢に植え替えが必要になりますが、鹿沼土など水はけの良い土を選ぶようにします。

 

植え替え時期は花後の3~5月、夏の暑さが過ぎた9~10月頃。

鉢から抜いた株は古い土を3分の1ほど落とし、一回り大きな鉢に新しい用土で植え替えます。

この時同時に伸びすぎた枝を切り落とすようにします。

 

挿し木で増やすことができ、適期は6~9月、元気な枝を5~10㎝ほどの長さに切ります。

切り口を30分程水につけ、吸水させてから挿し、根付くまでは直射日光の当たらない明るめの日陰で、乾燥しすぎないように注意しながら管理します。

 

根付いた後は先端の芽を摘み、わき目を出させてバランスの良い株に仕立てていきます。

咲き終わって枯れた花はこまめに取り除いて株を綺麗にしておくと、灰色カビ病の予防になります。

ハツコイソウのあれこれ

ハツコイソウは一年草として販売されていますが、耐寒性があるので、雨の時期や夏の暑い時期の管理が上手くいけば1年以上持ちます。

庭上よりも鉢植えや寄せ植えの方が見栄えがして綺麗です。

 

寄せ植えの場合は管理が難しいので同じハツコイソウの違う種類の花を植えるのがオススメです。

ハツコイソウの花言葉は「淡い初恋」「秘密」です。

ハツコイソウの名前にちなんだ花言葉になっています。

 

ハツコイソウの属するクサトベラ科の植物は日本ではあまり耳にすることがありませんが、実は熱帯から亜熱帯にかけて分布する植物です。

世界中に16属400種ほどが存在し、日本では南西諸島や小笠原諸島などに自生が確認されています。

特にオーストラリアやポリネシアにとても多く自生しています。

 

日本で栽培されているクサトベラ科の植物では、他にブルーファンフラワーもあります。

花の盛りの時期には株一杯に群れるように花がつき、見ごたえがあります。

(ライター ナオ)