まるで太陽のように明るく生命力にあふれた「キンセンカ」。
ガーデニングだけではなく、切り花として花束やブーケ、アレンジメントにも大活躍します。
そんなキンセンカを、種から育ててみませんか?
ここではキンセンカの生態や開花、そして種まきから育て方全般についてまとめていきたいと思います。
キンセンカの生態
「金の盞(さかずき)」のような形をしているから「金盞花」。
その名の通り、黄色やオレンジの明るい色が多いです。
別名「カレンデュラ」「ポットマリーゴールド」と呼ばれることも。
黄色などの暖色系ばかりなら、種類が限られそうで少し残念…と思われるかもしれませんが、一重咲き・八重咲き、黒いスポットの入るものなど種類は豊富です。
花の大きさは10cmほどなので、1輪あるだけでもその場が華やかになりますね。
キンセンカは花の美しさが魅力的なので、日本ではほぼ観賞用としてしか扱われていません。
しかし、ヨーロッパではハーブの一種として数えられ、食用とされることもあるそうです。
キンセンカはキク科の仲間ですし、日本でも食用菊などがあるので、あまり違和感はありませんね。
ただし、すべてのキンセンカが食用に向いているというわけではないのでご注意を。
日本で流通している園芸品種は食用ではありません。
このように観賞用、そして食用としても利用されるキンセンカですが、薬としての利用もできるという万能植物なのです。
キンセンカから作られた軟膏は、様々な皮膚トラブルに効果があるとされており、キンセンカを使ったハンドクリームなどもあるんですよ。
日本ではあまり馴染みがないですが、ネット通販で外国製のキンセンカクリームを購入することは可能です!
気になる人はぜひお試しあれ。
また、効果のほどは疑わしいですが、中世では視力強化にキンセンカが利用されていたという話もあります。
薬にして使うのではなくて、「キンセンカを眺めているだけで視力アップ!」だったんだとか…きっと今そんなことを宣伝したら、誇大広告ですね。
でも本当にそれだけで視力がアップするなら、チャレンジしてみたい気がしないでもないような?
キンセンカの種まきと育て方
キンセンカはあまり発芽率の良くない植物なので、確実に育てたいという場合には苗の購入をおすすめします。
しかし、手間暇かけて万が一ダメでもいい!という人は、種からの栽培にチャレンジしてみましょう!
種まきのタイミングは、9月から10月中旬ごろ。
育苗箱や連結ポットなどを用意してください。
そこへ種まき用土を入れ、種を2~3粒ずつまいていきます。
種の上には薄く土をかけておきましょう。
種が発芽したら、育ちの良いものを残し、込み合っている部分を間引いていきます。
葉が3~4枚になったら3号ポットへ、5~6枚になればプランターや花壇へ植え付けてください。
ここまでくれば、苗から育てるのと同じ。
ここに来るまでに、発芽しなかったり、虫や鳥の被害に遭ってしまったりして挫折してしまう人が多いのです…。
植え付けは日当たりの良い場所を選びましょう。
水は、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと与えます。
耐寒性はありますが、霜が当たると葉先が傷むので、霜の心配がある時は軒下に移動させたり、シートをかけるなど防寒対策を行ってください。
ただし、中には霜でも雪でもドンとこい!というかなり耐寒性のある品種も存在しますので、寒さの心配がある地域ではそういったものを選ぶのがいいかもしれません。
キンセンカについてのまとめ
初めの年は苗から育て、次はその株から採れた種を育ててみる、というのも面白そうですね。
採集した種は、その年のうちにまいてしまうのがいいですよ。
ただ、種を付けさせようと思うと元々の株が弱るのは必至なので、もし種が要らないという場合はこまめに花がらを摘みましょう。
(ライター もんぷち)