南国に咲き誇るハイビスカス、ハイビスカスの花を見るとトロピカルな気分に浸れますよね。

そんな気分を味わってみたくてハイビスカスを育てている方も多いと思いますが、せっかく夏になってハイビスカスの花が咲くのを心待ちにしていたのに、つぼみが落ちてしまったという話をよく聞きます。

ハイビスカスの上手な咲かせ方について調べてみましょう。

ハイビスカスとはどんな花?

ハイビスカスはアオイやフヨウの仲間で、熱帯や亜熱帯地域原産です。

原種の種類は多く250以上あり、20世紀初頭にハワイで品種改良が始まり、現在では1万種もの園芸品種が出回っています。

日本での花の開花時期は5~10月で9~10月が最盛期です。

日本での別名は「仏桑花(ブッソウゲ)」ですが、ハイビスカスの中国での名前「扶桑」に由来し、仏前に供える花ということから「仏桑花」になったとのことです。

さだまさし作詞作曲、ももクロの『仏桑花』、父さん、母さんへの感謝が込められたしみじみとした曲ですが、みなさんはご存知でしたか。

ハイビスカスの花言葉は?

ハイビスカスの花言葉は、「上品な美、新しい恋、繊細な美、恒久の美」などです。

沖縄などでは生垣や庭木として親しまれています。

ほぼ一年中咲くマレーシアでは国花、ハワイ州では州花になり大切にされています。

 

ハワイでフラダンスの踊り子たちがハイビスカスを髪に挿して踊る姿が目に浮かびますよね。

ハイビスカスを右に挿しているのは未婚者、左に挿しているのは既婚者という意味もあるのだそうです。

ハイビスカスの育て方

では一般的なハイビスカスの育て方を見ていきましょう。

【苗】ハイビスカスのポット苗は、例年4~5月ごろに販売されます。

買ったばかりのポットは根が張っているので、すぐに植え替えましょう。

 

【土】ハイビスカスは水はけのよい土を好みます。

赤玉土6:腐葉土4にバーミキュライトを2~3割混ぜ、鉢植えする場合は、鉢底に軽石を敷きましょう。

 

【置き場】ハイビスカスは南国の植物のため、気温5度以下には耐えられないので、冬は室内に取り込むために鉢植えにするとよいでしょう。

風通しがよく、日当たりがよいところに置きますが、強すぎる直射日光や30度以上の日が続くと花が咲きにくくなるので注意が必要です。

 

【水やり】土が乾いたらたっぷりあげます。

特に花を咲かせる時期や夏などは、朝夕2回あげるとよいでしょう。

 

【肥料】5~10月の生育期間だけ、ゆっくり効く緩効性化成肥料や薄めた液体肥料を与えます。

肥料が足りないと花つきが悪くなるので注意しましょう。

 

【植え替え】ハイビスカスは生育旺盛で、根詰まりを起こしやすいので、毎年5~6月には植え替えが必要です。

植え替え後1週間は直射日光に当てないよう日陰に置きます。

 

【花がら摘み】ハイビスカスの花は、咲いたらその日のうちにしぼみますが、つぎからつぎへと咲くので華やかです。

花が咲いたら花がらをすぐに摘み取りましょう。

 

【剪定】花が咲き終わった10~11月ごろ、半分か3分の1まで切り詰めます。

 

【挿し木】ハイビスカスは挿し木で増やせます。

5~7月が適期なので増やしたいとう方は挑戦してみましょう。

 

【病虫害】ハイビスカスのにつく害虫としては、ハダニ、ハマキムシ、アブラムシなどがあります。

事前に薬剤を根本に置き、見つけたら殺虫剤を散布しましょう。

葉が黒くなるすす病にかかることもあるのでよく観察して早期に対応してください。

つぼみが落ちる原因

つぼみが落ちる原因にはいつくかありますが、まず、育て方の基本が守られているかチェックしてみましょう。

  • ・鉢が根詰まりしていないか:根詰まりすると生育に必要な養分や水分を吸収できなくなります。
  • ・日照不足になってないか、置き場所は適切か:風通しがよく、乾燥気味で、日当たりのよい場所を好みます。日照不足、多湿になっていないかに注意しましょう。
  • ・水の過不足になっていないか:水が多すぎると根腐れを起こし、真夏などは水不足になりやすく葉やつぼみに水分が届かなくなります。

ハイビスカスに花を咲かせるコツ!!

基本通り大きな鉢に植え替えて、お日様に十分当てて、水もたっぷりあげているのに、やっぱりつぼみが落ちてしまうという方にやってみてほしいことを挙げてみます。

  • ・日当たりがよすぎてもダメ!:ハイビスカスは南国の花という印象がありますが、日本の夏は南国以上に過酷な状況になります。高層階のベランダなどは朝から晩まで日光が降り注ぎ、30度以上の高温になりがちです。日光が強すぎ高温になるとかえってつぼみに養分がまわらず落下してしまいます。なので、日照時間を、午前中だけなど、短くしてみてください。
  • ・つぼみを半分以下にする!:つぼみの数を制限して残ったつぼみに水や養分を十分に行き届かせるようにします。
  • ・植え替えはワンサイズ大きい鉢に!:ハイビスカスの根の生育は想像以上に旺盛なので、土を増やし保水量を多くして根が活動しやすくします。
  • ・液体肥料をうすくして与える!:生育旺盛なハイビスカスにとって養分不足にならないように、即効性の液体肥料を与えますが、かなりうすめて回数を多くしてください。

まとめ

真夏の南国に咲き誇る花というイメージのハイビスカスですが、意外にも花の最盛期は9~10月であり、高温や強い長時間の日差しを嫌う植物なんだということがわかりました。

ぜひ今年こそはハイビスカスを咲かせ、トロピカルな気分を味わってみてください。

(ライター sensyu-k)