凛とした美しい花が魅力的な「ユリ」。

ユリの花と言えば白のイメージが強いですが、意外にもカラーバリエーションは豊富。

 

今回はその中から「黄色」の品種について見ていきたいと思います。

ユリ全般の生態や開花時期などもまとめていくので、参考にしてみてください。

ユリの生態

ユリはアジアを中心にヨーロッパや北アメリカなど、亜熱帯から亜寒帯にかけて広く分布している植物です。

その種類は原種だけでもなんと100以上、日本でも15種が確認されており、そのうち日本特産のものは7種。

山岳地帯を含む森林や草原などに自生しており、中には湿地に自生するものもあります。

水はけがよく適度に日当たりの良い場所を好むので、海岸の岩場や砂地などに生えていることも。

 

何となく高級な花と言うイメージがありますが、日本ではそれなりに身近な花だったのですね。

ユリの歴史は古く、日本でも古事記や万葉集に登場します。

 

かつては主に食用や薬用として利用されており、観賞用として栽培するようになったのは近代に入ってから。

明治以降は海外への球根の輸出も始まり、様々な改良品種が登場します。

 

ヨーロッパでは紀元前の遺跡から壁画も見つかっており、その歴史の古さが分かりますね。

ユリが洋風とも和風ともつかない雰囲気を持つのは、どちらの地においても古くから親しまれてきたからなのかもしれません。

開花時期は5月から8月頃。

前年の秋(10月から11月)に球根を植え、半年近い時間を経て花を咲かせます。

 

基本的な形は高く伸びた茎と細長い葉、そして漏斗状に開いた6枚の花弁。

ただし品種によって色や形状は大きく異なり、それがユリの面白さでもあり、世界中で人々を魅了している点でもあります。

黄色いユリの品種

今回紹介するのは、見ているだけで元気が出てくる「黄色」のユリです。

いったいどんな品種が黄色い花を咲かせるのか見ていきましょう。

コネチカットキング

実に鮮やかな黄色い花を咲かせる品種で、花付きが良いのが特徴です。

花弁の基部はややオレンジ色を帯びています。

黄金鬼百合

日本原産の品種で、黄色い花弁の全体に赤い斑点が入ります。

下向きに咲きますが、その迫力はなかなかのもの。

アーリーイエロー

少し薄めの黄色い花を咲かせるアーリーイエロー。

発芽から花が咲くまでの期間が短く、育てやすい品種です。

ゴールデンカサブランカ

ユリの中でも大定番で純白の姿が美しい「カサブランカ」に似ていることから、その名がついた品種です。

カサブランカとの違いはその鮮やかな黄色と、花弁が少し巻き気味なところ。

カサブランカに比べ茎が丈夫で育てやすいと言われています。

ジョーゼット

大輪の花を咲かせる品種で、丈夫で育てやすいのが特徴です。

花が大きいぶん、背丈も1~1.5mと高め。

グランドクルー

鮮やかな黄色の花弁の中心に、少しだけ入った赤のグラデーションが美しい品種。

ロイヤルスペクト

薄緑色にも見えるような、淡い黄色い花弁を持つ品種。

花弁には濃赤の斑点が入ります。

 

開花時期は4月から5月ごろで、他の品種よりも早く咲き始めるのが特徴です。

以上、いくつかの品種を挙げてみましたが、紹介したもの以外にも黄色い花を咲かせるユリはたくさんあります。

同じ黄色い花という括りでも、品種によって花の咲き方や花弁の形も様々なので、その中からぜひお気に入りの品種を見つけてください。

ユリについてのまとめ

あまり意識したことのない黄色いユリですが、こんなにもたくさんの品種があります。

しかもそれぞれに全く違った姿形をしており、見ていて飽きませんね。

美しさだけではなく、華やかさや明るさを兼ね備えた黄色いユリ、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。

(ライター もんぷち)