秋と言えばイチョウに銀杏。

未処理のものはビックリするほどくさいですが、きちんと処理をするとほろ苦くもちもちとした食感がとても美味しい秋の味覚です。

しかし、ただ食べて美味しいだけではありません。

じつはとても栄養のある食材なのです。

そこで今回は、そんな銀杏の栄養や効能などについて、まとめていきたいと思います。

銀杏に含まれる栄養と効能

銀杏には様々な栄養素が含まれており、健康面においても美容面においても優れた食品なのです。

主な栄養素はカリウム、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンCなど。

ビタミンAやビタミンCは特に美容や健康には欠かせない栄養素で、皮膚や粘液を健康に保ち、免疫力を高めてくれるので風邪の予防などに効果的です。

また、ビタミンB1には疲労回復の効果があり、肩こりやイライラの解消などに効果が期待できます。

 

炭水化物と脂質もバランスよく含まれているので、エネルギーのチャージにも最適。

仕事中に食べると、より仕事が捗るかも?

 

さらにカリウムなどのミネラル類は体の中の余分な塩分を輩出してくれる働きがあるので、むくみや高血圧、ひいては動脈硬化などの予防にもつながります。

そして昔から銀杏は、「薬」としても重宝されてきた歴史があります。

 

銀杏に含まれる「青酸配糖体」には咳を鎮める効果があるので、咳止めや痰切りの薬として使われてきました。

また、体を温める効果や排尿を抑える作用があるので、子供の夜尿症や大人の頻尿にも効くと言われています。

 

銀杏が使われる料理と言えば「茶碗蒸し」が代表的ですが、じつは卵と銀杏はとても栄養的に優れた組合せなのです。

銀杏は栄養豊富ではあるものの、たんぱく質とビタミンB2が少々少ないのですが…これを卵でカバーすることで、よりバランスよく栄養を摂取することができるというわけですね。

 

このように、実に栄養満点な銀杏。

茶碗蒸し以外の料理のも、使ってみてはいかがでしょうか。

中毒には要注意!

栄養豊富だと聞くと、つい大量に食べたくなりますよね。

食べれば食べるほど健康になりそうな気がしますが、じつは銀杏は大量に食べると中毒を起こすので気を付けなければなりません。

 

銀杏に含まれている「メチルビリドキシン」という成分が中毒の原因であり、この成分にはビタミンB6の働きを阻害するという性質があるのです。

ビタミンB6が欠乏すると中枢神経に異常が起こるため、痙攣、不整脈、嘔吐、めまい、呼吸困難、発熱など、様々な症状を引き起こします。

 

最悪の場合は死に至ることもあるので、注意してください。

中毒を起こすのは、大人よりも体の小さな子供のほうが圧倒的に多いです。

 

夜尿症に効果があると言われているため、食べさせる人も多いのではないでしょうか。

目安としては大人であれば一度に40個程度、子供であれば数個が限界です。

 

私も昔から銀杏は「年の数だけしか食べてはいけない」と言われてきました。

しかしあくまでも目安ではありますので、子供に食べさせる場合は量によく注意してください。

 

もし銀杏中毒と思われる症状がでたら、無理に吐かそうとしたりせずに、速やかに病院へ行きましょう。

その際には銀杏を食べたことを必ず伝え(銀杏中毒は医者でも判断が難しいそうです。)、ビタミンB6の投与など適切な処置を行ってもらってください。

銀杏についてのまとめ

銀杏は適量を守って食べるならば、とても栄養豊富で優れた食材です。

ぜひ食卓に取り入れてみてください。

 

自分で拾って、一から処理をするのも面白いかもしれませんね。

その場合は、素手だとかぶれたりにおいが染みついたりする危険性があるので、必ずゴム手袋を着用しましょう。

 

酷い場合は全身に湿疹ができることもあるそうです。

もし素手で触ってしまった場合は、すぐに石鹸を使って洗ってくださいね。

(ライター もんぷち)