ブッソウゲの特徴

ブッソウゲは別名をハイビスカスとも言い、アオイ科フヨウ属の低木です。

沖縄では赤花と言われることもあります。

とても変異に富んでいて、園芸品種は8000種以上あると言われています。

一般的には高さ2~5mに達し、全株にわかって毛がないものが多く、葉は広卵形か狭卵形、あるいは楕円形で先端は尖っています。

中国南部原産という説やインド洋諸島で発生した雑種植物という説があり、原産地は不明。

ブッソウゲの花

花は戸外では夏から秋に咲き、温室では温度が高ければ周年開花しますが通常は5~10月が盛りです。

咲くと、一日で終わってしまいますが、次から次と咲いていきます。

 

花の大きさは小さいものでは直径5㎝、大きいものでは20㎝に及び、らっぱ状または杯状に開き、花柱は突出しています。

花は種類によって垂れ下がるもの、横向きにつくもの、上向きのもの等変化に富み、花色も白や桃色、紅色、黄色、橙黄色など様々。

 

通常は不稔性で結実はしません。

花は大きくてよく目立ち、花弁が5枚で筒状に合体したおしべの咲きにそら豆のような形の葯がついていて、めしべは5つに裂けます。

ブッソウゲの栽培のポイント

ブッソウゲの花をたくさん咲かせるためには新しい枝をどんどん伸ばしていく必要があります。

花は新芽に付きますので、新しい枝が伸びやすい環境を作ります。

そのためには根が十分に張っていて、水分を吸収できているかがポイントになります。

鉢植えする場合は、根詰まりなどをおこしていないかを確認し、根詰まりをおこしているような場合は根鉢を崩さないようにしながら、一回りや二回り大きな鉢に植え替えます。

 

傷んだ根があるときは取り除き、根鉢をほぐしながら植え替えをします。

1年に一度は植え替えをしてあげると良いでしょう。

 

また、水切れをおこさないようにすることも重要ですので、土の表面が乾く前に水をあげましょう。

目安としては4月は2~3日に1回、5月からは1日1回です。

 

肥料もたっぷりと与えます。肥料切れをすると生育が鈍り、花つきも悪くなります。

緩効性の化学肥料や固形の油粕を与え、花が終わった後はすぐに花柄を取り除きましょう。

また、アブラムシ類が発生しやすく特に新芽や蕾につくので、殺虫剤を鉢土の表面に散布しておき、防除すると良いでしょう。

ブッソウゲに関するエトセトラその1

ブッソウゲはマレーシアではほぼ1年中咲きます。

マレー語でブンガ・ラヤと呼ばれ、国家として制定していて、マレーシア国内で使われているリンギット硬貨にも刻印されて親しまれています。

 

また、中国では赤花種の花を食用染料としてシソなどと同様の扱いをしており、熱帯アジアなどでは靴を磨くためのシューズフラワーと利用しています。

日本へは1610年頃に薩摩藩主である島津家久が琉球産ブッソウゲを徳川家康に献じたのが最初の記録。

沖縄ではよく茂り花が絶えずに咲くことから、生け垣として利用している人も多く、グソーバナ=後生花として、亡くなった人の後生の幸福を願うための花とされてきました。

ブッソウゲに関するエトセトラ その2

ハイビスカスティーは女性が特に好んで飲むハーブティーで、パッケージにはブッソウゲの花が描かれていることも多いのですが、実は原料となっている花はブッソウゲではなく、ヒビスクス属に分類されるローゼルという植物。

 

10㎝ほどの小さな黄色の花を咲かせる植物なんです。

赤いのは茎やがくの部分から出る色で、特に多肉質のがくから、ハーブティーの他、酒やジャムなども作られています。

 

ローゼルのハーブティーはとても綺麗な紅色で、酸味があり栄養価が高く、各種ミネラル、ビタミンC、アミノ酸などを豊富に含んでいます。

眼精疲労や肉体疲労、むくみの解消などにも効果があるとされています。

(ライター ナオ)