ガーデニングでは定番の花、「プリムラ」。
プリムラには数多くの品種があり、それぞれに全く違った特性や魅力を持っています。
そんな中から今回紹介するのは、「プリムラマラコイデス」という品種。
プリムラの中でも人気のある品種なので、その生態や栽培などについてまとめていきたいと思います!
プリムラマラコイデスの生態
プリムラマラコイデスは、中国雲南省原産の品種。
株全体に白い粉が付くことから、和名では「化粧桜(ケショウザクラ)」と呼ばれています。
名前だけの第一印象だと、「プリムラマラコイデス」はなんとなく陽気で派手なイメージが思い浮かびますが、「化粧桜」と呼ぶとおしとやかで儚げな印象になりますね。
(実際の見た目は、「化粧桜」という名前のほうがしっくりくる気がします。)
ピンク、白、紫、青、黄緑などカラーバリエーションも豊富で、まるでブーケのように咲く小さな花がとても可愛らしいです。
原産地では多年草であるプリムラマラコイデスですが、日本の気候では夏を越せずに枯れてしまうので、一年草として扱われています。
それじゃあ寒さには強いのか?というと、じつは寒さに強い品種と弱い品種の二タイプがあるのです。
耐寒性のプリムラマラコイデス
耐寒性のプリムラマラコイデスは、秋から冬にかけて出回ります。
こちらはとても寒さに強く、霜に当たっても大丈夫なので、屋外での栽培もへっちゃらです。
非耐寒性のものに比べて、葉や花が小さいのが特徴。
こぼれ種から次々と毎年花が咲くことも。
非耐寒性のプリムラマラコイデス
非耐寒性のプリムラマラコイデスは、大抵2月以降に出回ることが多いです。
こちらは霜に当たると枯れてしまうので、屋内での管理がベスト。
屋外で管理する場合でも、夜間冷え込む時には屋内へ移動させてあげましょう。
耐寒性のものに比べて大輪で、株も大き目。
種が少なく、毎年種まきをするか株を購入する必要があります。
このように、耐寒性・非耐寒性のどちらの品種かによって、管理する環境を変えなくてはなりません。
しっかりとラベルなどを確認して、枯らさないように育ててあげましょう。
プリムラマラコイデスの栽培
プリムラマラコイデスは、育てやすく初心者向けとも言われていますが、気を付けなければならない点もいくつか。
まずは管理場所について。
日当たりの良い場所を好み、日当たりが良くないと花付きが悪くなってしまいます。
特に屋内の場合は、しっかりと日の当たる場所で管理しましょう。
そして耐寒性・非耐寒性に関わらず、暑さにはとても弱いです。
20℃以上になると株が弱るので、冬でも暖房がガンガンに効いている場所は適切ではありません。
大体10℃~20℃くらいの、暑すぎず寒すぎない場所がベスト。
そして次に水やりについて。
水切れに弱く、特に生育期にはすぐに葉がしおしおになってしまうのですが…
一方で過度の湿気に弱いので、水やりは土の表面が乾いてから、たっぷりと与えましょう。
多少のしおれ具合なら、水を与えればきちんと復活してくれます。
受け皿に溜まった水はそのままにせず、捨ててください。
最後に肥料。
肥料が切れると葉の色が薄くなるので、特に生育期間中は緩効性の肥料を置き肥し、液体肥料なども定期的に与えます。
また、元肥をしっかりと与えておくことで株が充実し、最盛期にはとても豪華に花を咲かせてくれますよ。
プリムラマラコイデスについてのまとめ
プリムラマラコイデスは、温度や水やりなどに気を付けていれば、そう育てるのが難しい植物ではありません。
個人的には、大輪がバーン!と咲くよりも、プリムラマラコイデスのように小さな花がひしめき合って咲くものが好きです。
しっかりと育てた株を使えば、春に一面の豪華な花畑を作ることも夢ではないかもしれません。
(ライター もんぷち)