皆さんは萩という植物をご存知でしょうか?
秋の七草として知られている花で万葉集に最も多く詠まれている事から古くから日本人と関係している植物と言えます。
園芸植物として庭園などにもよく植えられている植物で、華やかで美しい見た目から人々の目を惹きつける不思議な力を持っています。
今回はそんな萩の花言葉や生態、そして咲く季節について紹介していきたいと思います。
萩の花言葉と由来
萩はしなやかな枝を伸ばして綺麗な紫紅色の花を付け、古くから日本人に愛されてきた七草のひとつです。
奈良時代には男女共に髪に萩の花の飾りを身に着け、恋文を萩の枝に結んで贈りあっていたという話があります。
萩の花名の由来は、古い株から芽を出す事から「生芽(ハエキ)」が転訛したと言われています。
萩の字は草冠むり+秋という意味の国字で、中国語の萩はキク科ヤマハハコ属を指すと言われています。
萩の花言葉は「内気」「思案」「前向きな恋」「柔軟な精神」「柔らかな心」「過去の思い出」「物思い」などのメッセージが込められています。
花言葉の中にある「思案」と「内気」は、萩の控えめで細やかな美しさに加え、どことなく寂し気な風情にちなむと言われています。
西洋では「Bush clover」と名付けられていて、もじゃもじゃした茂みに生えている事が多いので、茂みに生える花という意味があります。
誕生花は9月24日です。
萩の花言葉には、相手の事を想いぬくという力強い意味合いが込められているので、恋人などにプレゼントすると良いかも知れませんね♪
萩の生態と季節
萩の花は約10種類以上あると言われています。
原産地は日本と東アジアで、風情の花を咲かせる事で人気を集めています。
季節は7月から9月に掛けてで、開花時期は夏頃からパラパラと咲き始めて、初秋には満開の花を咲かせます。
花は蝶型の形をしており、しだれる枝に控えめに咲いているのが特徴です。
秋に枝の先端から多数の花枝を出して赤紫の花の房を付け、果実は種子を一つだけ含み楕円形で扁平です。
葉は緑にギザギザが無く、三枚複葉で種類や葉の大きさによって葉の先の方が丸みを帯びていたり尖っていたりします。
株は低木で、小さいうちはまるで多年草のように草っぽい印象があります。
背の低い落葉低木ではありますが、木本とは言い難い面もあります。
茎部分は木質化して固くなってきますが、年々太くなって伸びるような事は無く根元の方から新しい芽が毎年出ます。
全体的に直立する事は無く、ややしだれているのが特徴です。
丈夫で育てやすいので初心者の方でも栽培がしやすいのですが、まとまりづらく開花時期になっても派手に咲き誇る感じではないので、大胆な華やかさを求める方には物足りなく感じてしまうかも知れません…。
どちらかというと洋風の庭よりも和風や自然風の庭によく用いられていますよ!
萩の利用
萩は緑化資材としても利用されていて、道路斜面・治山・砂防などの現場で緑化資材として活用されています。
現在では、ヤマハギやメドハギの種子が斜面緑化のための吹付資材として用いられているようです。
他にも日本では戦後まもなくまで家畜の冬季の飼料として萩の葉が利用されていました。
秋に山から枝ごと刈り取って乾燥させて葉をだけを取り出し干し草などに混ぜて与えていたそうです。
萩は日本人にとっては無くてはならない存在の植物で、古くから様々な事に愛用されていたのが分かりますね。
萩についてのまとめ
今回は萩について紹介しましたが如何でしたでしょうか?
秋の七草という事は知っていても、意外と花言葉やどんな事に利用されてきたかというのを知らなかった方も多いと思います。
今年は萩の鑑賞をして秋の訪れを感じてみませんか?
ライターMISAKI