まるで小さなバラのように色とりどりの鮮やかな花を咲かせる「ベゴニア」。

豊富なカラーバリエーションや育成タイプがあることから、ガーデニング、鉢植え、ブーケ、フラワーアレンジメントなど、様々な面で大活躍しています。

 

初心者でも育てやすい花なので、何か育ててみたいと思っている人は、ベゴニアから始めてみるのがいいかもしれません。

そこで今回は、ベゴニアの生態や種類、挿し木での増やし方などについてまとめていきたいと思います。

ベゴニアの生態

ベゴニアはオーストラリアを除く世界中の熱帯・亜熱帯地域に分布しています。

原種だけでも約900種類、品種改良されたものを含めると15000種を超えるとも言われており、かなり多様性のある植物です。

全ての品種に共通する特徴は、葉の形が左右非対称であることと、雄花は花弁が4枚、雌花は5枚であること。

園芸品種の中でも最もポピュラーなのが、「ベゴニア・センパフローレンス」。

 

これはブラジル原産の種で、ハート型の花弁がとても可愛らしく、人気があります。

開花時期は品種によって違いますが、四季咲きのものでは1年中花を楽しむことができます。

 

しかし基本的には3月から5月頃、そして9月から10月頃が最もよく花を咲かせる時期。

春と秋という、人にとっても過ごしやすい温度の季節は、ベゴニアにとっても良い季節なのですね。

 

ぜひ植物園などに足を運びたくなります。

ベゴニアは熱帯や亜熱帯地域が原産なので、高温多湿には強いですが、寒さには弱いです。

 

ただし、暑さに強いからと言って直射日光や西日のガンガン当たる場所はNG。

日に当たりすぎると葉焼けを起こすので、適度な日当たりのある場所か、明るい日陰がベストです。

 

土の表面が乾いたタイミングで水をやりましょう。

空気中の多湿には強いですが、根の部分が過湿状態になるのは嫌います。

ベゴニアの種類

ベゴニアは生育タイプにより、大きく3つの種類に分けることができます。

まず、真っすぐ立つ茎を持った「木立性」タイプ。

年々茎が太く丈夫になっていくのが特徴で、さらに木立性のなかでも「つる性型」「下垂性型」「矢竹型」「叢生型」の4つに分けられます。

次に「根茎性」タイプ。

 

これは地を這うように根茎が生長するタイプで、葉っぱを楽しむタイプのベゴニアです。

根茎のほとんどが地中にあるので、地面から直接葉っぱが生えたように見えることも。

そして最後に「球根性」タイプ。

 

その名の通り、根を張るのではなく球根を作って生長するタイプのベゴニアです。

このタイプの特徴は、大きく豪華な花を咲かせること。

カラーバリエーションも豊富です。

ベゴニアの挿し木

ベゴニアは挿し木によって増やすことができますが、その方法には「天挿し」と「管挿し」の二通りあります。

天挿しは花弁に近い茎を使い、管挿しはそれより下の茎を使います。

 

天挿しの場合、根付きやすい一方で腐りやすいというデメリットがあるので、出来る限り茎の硬い部分を選びましょう。

管挿しの場合は根が茶色くなっていないものを選びます。

 

状態の良い茎を選んだら、それを15~20㎝ほどの長さに切り取り、30分ほど水を吸わせます。

切り口には発根剤を塗布し、葉っぱは3枚ほど残して後は全て取り除いてください。

あとは葉芽が一つ埋まるくらいの深さを目安に、土に挿しましょう。

 

根付くまでは直射日光を避け、水切れにも気を付けてください。

後は、根付いて育つのを待つだけ!

 

ベゴニアの挿し木のポイントは、何と言ってもまず良い茎を選ぶこと。

茎の選び方ひとつで、発根率がぐんとアップしますよ!

ベゴニアについてのまとめ

ベゴニアは開花時期も長く色とりどりで、しかも育てやすく増やしやすいので、庭や部屋の彩りにぜひ育ててみたいですね。

かなりたくさんの品種があるので、選ぶのに迷ってしまいそうですが…それもまた楽しみの一つ。

(ライター もんぷち)