多肉植物と言えば、プリプリとした肉厚な葉が魅力的…なのですが。

中には「これは多肉?それとも普通の植物?」と、少し判断に困ってしまうものもありますね。

 

「カランコエ」もその一つ。

綺麗な花を咲かせますし、一見すると多肉植物という印象はありません。

今回はそんなカランコエについて、「多肉植物なのか?」という点や、生態や栽培などについてまとめていきたいと思います。

カランコエってどんな植物?

カランコエはマダガスカル島、南アフリカ、東アフリカ、インド、中国、マレー半島などを原産とする植物です。

「カランコエ」というのは特定の種類の名称ではなく、ベンケイソウ科カランコエ属に属する植物の総称として使われますが…一般的にカランコエとして流通しているのは、「ベニベンケイ」であることが多いですね。

 

それでは早速、疑問点を振り返ってみましょう。

まず、多肉植物とは「葉や茎の柔組織に水分を貯めている植物」です。

 

カランコエの葉は”多肉質”で、そこに水分が貯められているので…「カランコエは多肉植物なのか?」という問いに対する答えは、もちろん「YES」。

一見すると普通の植物に見えますが、立派な多肉植物ということですね。

草丈は15~80㎝。

開花時期は秋から春にかけてですが、カランコエは日の長さが短くなると花芽がつくという性質があります。

 

それをうまく利用して光が当たる時間を調節できれば、1年中花を楽しむことも可能。

花は赤、白、ピンク、オレンジなどバリエーションが豊富で、開花期が長いためガーデニングでは人気があります。

カランコエの栽培ポイント

カランコエは園芸店などでも1年中見かけるので、育てるのが簡単だというイメージがありますね。

しかし、いくつか重要なポイントがあり、初心者向けというよりは若干中級者向けの植物です。

 

きちんと育て方を知っていないと、すぐに枯らしてしまうことにもなりかねません!

まず気を付けなければならないのは、管理場所。

 

多肉植物というと、サボテンなどをイメージして「暑さに強い!」と思ってしまいがち。

「葉に水分を貯めているのだから、暑くても大丈夫なのでは?」と思う人もいるでしょう。

 

しかし、カランコエはそこまで暑さには強くありません。

真夏は、直射日光を避けた涼しい日陰で管理してください。

 

そして寒さには弱いので、冬の間は室内のよく日が当たる場所で管理しましょう。

(気温が5度以下になると休眠状態に入り、それが長く続くと枯れてしまう場合もあるので、10度以上を保てる場所がベスト。)

 

ただし、夜間でも蛍光灯の光が長時間当たっていると、花がつきにくくなるので注意。

そのような状況でも花を咲かせたいという場合には、時間によって暗い場所に移動したり、段ボール箱などを被せて光を遮断するなど「短日処理」を行いましょう。

 

次に水やりについて。

多肉植物なだけあって、乾燥にはとても強いです。

 

しかし逆に、水を与えすぎるとすぐに根腐れを起こして枯れてしまうので、水の与えすぎには気を付けましょう。

特に冬の間は、土の表面が乾燥してから、更に2~3日経って水を与える程度で十分です。

 

カランコエを枯らしてしまう原因で多いのは、水のやりすぎ。

花壇で他の植物と同じペースで水やりをしていると、危険です。

まあ屋外だと雨が続くこともあるので、ある程度は仕方がないですが…それを見越して、植え付けの際はできるだけ水はけの良い土を用意してあげましょう。

カランコエについてのまとめ

多肉植物の中でも人気の「月兎耳(つきとじ)」という品種も、じつはカランコエの仲間なんです。

一言でカランコエと言っても、その形態は多種多様。

きちんと管理さえできれば、そんなに栽培が難しい植物ではないので、いろいろな品種を育ててみたいですね。

(ライター もんぷち)