皆さんはグラスペディアという花をご存知でしょうか。
名前は聞いたことがなくても、その花を見たら、なんか見たことある!と思う方もきっと多いはず。
今回はそんなグラスペディアについてのお話です。
グラスペディアの特徴
グラスペディアはオーストラリア、ニュージーランドに8種類ほどが分布する植物。
毎年花を咲かせる多年草で、高温多湿に弱く、日本では花後に枯れることが多いのも特徴。
一年草として扱い、秋に種を蒔くと翌年の初夏から花を咲かせます。
地際からロゼット状に葉を広げ、茎葉あまり長くは伸びません。
日本へは1980年代後半から90年代に輸入切り花として注目されるようになったのが普及のきっかけです。
現在は国内でも生産され、鉢植えや花壇などでも見かけるようになりました。
ドライフラワーなどでも利用されています。
グラスペディアの花
グラスペディアの花は筒状花だけで出来ています。
まっすぐに硬く伸びた花茎の先端に2~3㎝のきゅけいを成したぼんぼりのような黄色い花をつけ、その姿からドラムスティックやイエローボールと呼ばれることもあります。
主な開花時期は初夏~夏です。
グラスペディアの栽培
グラスペディアは日当たりの良い場所が適しています。
日照が足りないと、花付きが悪くなりますし、高温多湿の環境には弱いので、夏に弱って枯れてしまうことがあります。
鉢植えの場合は出来るだけ風通しの良い場所を選び、梅雨時期は雨の当たらない場所に移すと良いでしょう。
耐寒性もないので、冬は室内に、地植え場合は簡単な霜よけなどをすると良いでしょう。
水やりは土の表面が乾いた時にたっぷりと。
乾燥には強いのですが、過失に弱いので常に土が湿っているような状態は避けましょう。
肥料は植え付けの時に緩効性の肥料を混ぜ込んでおき、開花するまでの間は液肥を時々与えます。
真冬の肥料は必要ありません。
花が咲き終わった後の花柄は摘み取りましょう。
かかりやすい病気や害虫などは特にありませんが、バッタなどに花を食べられることが稀にあるようです。
増やし方は種になります。
種まきの適期は9月下旬から10月中旬です。
洋風の庭にとても良く似合う花です。
花茎が長く伸びるので初心者にはやや扱いずらい花。
地植えが最適で鉢植えや寄せ植えにはあまり似合いません。
切り花に使いやすいので、単独で植えるのも良いでしょう。
花屋さんなどではオールシーズン出回っている花でもあります。
グラスペディアの名前の由来と花言葉
グラスペディアの名前の由来は生物学者のリンネの提唱した「個々の生物に着けられた世界共通の名前」である学名のことで、ギリシャ語では「房飾り」という意味があるのだそう。
この植物の仲間に花が咲き終わった後に出来る種に毛がついた様子が房の形に似ているものがあり、底からきていると言われています。
花言葉は「心の扉をたたく」「個性的」「永遠の幸福」などがあり、「心の扉をたたく」や「永遠の幸福は」はグラスペディアの英名であるドラムスティックのように太鼓や木琴のバチのようなまっすぐな細い茎先に咲く黄色い花の印象から付けられ、「個性的」はまるで花らしくないまん丸な風貌から付けられたと言われています。
グラスペディアのドライフラワー
グラスペディアのドライフラワーは生花を2週間ほど乾燥させて出来上がります。
放っておいても自然にドライフラワーになっている場合もあり、とても簡単にドライ化させることが出来ます。
ドライになったグラスペディアは生花の状態と何も変わらず、多少色が濃くなったような雰囲気で、触るとカサカサに乾いた状態が完成です。
玄関のワンポイントとして飾るのも良いですし、他の花と組み合わせても可愛らしく演出できます。
アイデア次第で、使い方は様々。楽しみが広がる花でもあります。
(ライター ナオ)