夏が終わり、秋の訪れを感じさせてくれるのが、静かな夜に響く虫の音ですね。
その中でも最も身近で代表的なのが、「鈴虫」と「コオロギ」。

 

しかし両者の名前を知っていても、どれがどっちの鳴き声なのか、見た目はどう違うのか、区別がつかない人も多いのではないでしょうか。
都会暮らしではまず虫の音を聞く機会も滅多にないかもしれませんね。
そんな人のために、今回は鈴虫とコオロギの違いや鳴き声の特徴などについて、詳しく見ていきたいと思います。

鈴虫とコオロギの生態

鈴虫

鈴虫は体長17〜25ミリで、小さな頭部と幅広い翅が特徴です。
実はコオロギと同じバッタ目コオロギ科の仲間なので、分類上では鈴虫もコオロギの一種ということになります。

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似ているのも納得というか、当然のことだったんですね。
鈴虫の翅にある脈の一部はヤスリのようになっており、これを左右に震わせることで音を出します。

 

これはオスからメスへの求愛の音色なので、鳴くのはオスの鈴虫だけでメスが鳴くことはありません。
その鳴き声が鈴を細かく振った時の音に似ていることから、「鈴虫」という名前が付けられたと言われています。

 

鳴いている時の姿は、翅がハート型に見えてちょっとかわいいですね。
この翅を使って飛ぶことは無く、主に地表を歩いて移動します。

コオロギ

コオロギというのはコオロギ科の昆虫全般の事を指す呼び方なのですが、ここではみなさんが一般的にイメージするものに近い種に限定して紹介します。
体長は40ミリ程度で暗褐色、太い後ろ足が特徴です。

パッと見た時の印象は、「バッタとゴキブリのハーフ」と言った感じでしょうか…。
鈴虫は可愛い印象もありますが、コオロギはあまり好感の持てる見た目ではありませんね。

 

立派な翅を持っているのですが、飛ぶことはできません。
しかし翅の一部がヤスリ状になっており、これをこすり合わせることで音を出すことができます。

 

この音で、メスへの求愛を行ったり、時には威嚇に使ったりもするそうです。
名前の由来は不明。
実は昔はコオロギの事を「キリギリス」と呼んでいたらしく、なぜ呼び方が変わったのか…理由はいまだはっきりしていないそうです。

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鳴き声の違いは?

それでは次に両者の鳴き声の違いについて見ていきましょう。
まず鈴虫は名前の通り鈴のような「リンリンリン…」という鳴き方をします。
ただしこれは飼育下での鳴き方で、野生下では「リイィ…リイィ…」といった、より涼しげでどこか寂しさもあるような鳴き方なんですよ。

 

 

一方コオロギは種類により鳴き声も違います。
最も一般的な「エンマコオロギ」は「コロコロコロ…」という鳴き声です。
他には「リュリュリュ…」といった鳴き方をする種類もいますし、そもそも鳴かない種類もいます。

 

どちらもとても美しい音色ですが、実は電話を通したり録音したりすると、その鳴き声が聞こえなくなるのを知っていましたか?
電話が通す音の周波数は、3400Hzほどが上限です。

 

しかし鈴虫の鳴き声は4000Hz、コオロギは5000Hz以上と、とても高周波なので、電話を通すとその音が全く聞こえなくなってしまうのです。
今まで意識したことはありませんでしたが、もし虫の音が聞こえている時に電話をすることがあったら、相手に確認してみたいですね。

鈴虫とコオロギについてのまとめ

鈴虫とコオロギ、同じ仲間なので似ていますが、鳴き声も姿も改めて見ると(聞くと)全然違います。
今年の秋は、「これはどちらの鳴き声かな?」と意識して耳を傾けてみるのも楽しいのではないでしょうか。

 

ちなみに、この「虫の音」を美しいと感じるのは日本を含むほんの一部の国の人だけなんだそうです…。
大部分の人にとっては「雑音」だと感じてしまうんだとか。
あんなに美しい鳴き声なのに、なんだかもったいない感じがしますね。

(ライター もんぷち)

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